53 大宮前春日神社 【神社】(宮前3丁目1番12号)
当社は旧大宮前新田村の鎮守で、祭神は武甕槌命(たけみかづちのみこと)・経津主神(ふつぬしのみこと)・天児屋根命(あめのこやねのみこと)・毘売命(ひめのみこと)の4柱です。当社は大宮前新田村が開村した万治年間(1658年~1660年)に、井口八郎右衛門の勧請によって創建されたと伝えられています。「新編武蔵風土記稿」には「除地二段五畝六歩 小名本村ニアリ 神体ハ木ノ坐像長五寸許 太神宮八幡ヲ相殿ニス 木ノ坐像各長五寸許 覆屋一間半四方 内ニ小祠ヲ置 拝殿四間ニ二間南向ナリ 社前ニ鳥居ヲ立石燈籠両基ヲ置 当村ノ鎮守ニシテ例祭ハ十月廿二日ニ修ス 慈宏寺持」とあります。明治5年(1872年)11月には村社となりました。本殿は明治21年(1888年)、拝殿は明治10年(1877年)の建築です。
境内の石燈籠一対は元文元年(1736年)11 月の造立で、石造神鹿一対は明治27年(1894年)4月に、石造神狐一対は明治33年(1900年)4月に氏子が奉納したものです。社殿前の「大宮前鎮守」の石碑は、この地域の地名変更に伴って「大宮前」の地名を後世に伝えるために造立されたといわれています。
また当社では、下高井戸八幡神社の宮司斉藤近大夫〔文政5年(1822年)生〕の指導によると伝えられる「大宮前囃子(ばやし)」(杉並区登録無形民俗文化財)が、例祭日に奉納されています。
境内末社には、第六天神社・御嶽神社・稲荷神社があります。
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