143 福寿院 【寺院】(高円寺南2丁目40番5号)

 

ページ番号1007930  更新日 平成28年1月18日 印刷 

当院は、祥雲山と号する曹洞宗の寺院です。
本尊は座高46センチの金銅釈迦如来像(江戸期)で杉並区内においては、たいへんめずらしい「金銅仏」です。
江戸時代の『御府内備考続編』には、当寺の起立は不詳としながらも天正19年(1591)に境内地を拝領したのを開創としています。一方明治10年の『寺院明細帳』には、明確に慶長19年(1614)4月を開創としており、何等かの根拠に基づいているようですが、くわしいことは明らかではありません。寺伝によれば開山は雪底春積(寛永4年〈1627〉寂)と伝えられ徳川幕府創業に功績のあった伊賀藩士の慰霊のために、同藩士の三浦氏等12人が開基となって開創したとされています。
当院は、『文政寺社書上』によると、麹町十三丁目(現新宿区四谷二丁目)に境内拝領地549坪を持ち、間口8間半奥行5間の本堂と、他に鎮守堂、薬師堂が建てられていました。明治40年4月区画整理のため現在地に移りました。現本堂は、昭和11年類焼で失い、昭和39年再建されました。文化財として、地蔵菩薩立像(江戸初期)地蔵菩薩半跏像(江戸初期)などがあります。
本堂の裏に「東京都指定旧跡(昭和15年2月指定)」となっている『溪齋池田英泉之墓』があります。英泉(1790~1848)は江戸星ヶ岡(現千代田区永田町)に生まれ、多くの美人画、絵本や木曽街道69次などの風景画を描いた、江戸時代後期の代表的な浮世絵師でした。

平成7年3月

 

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