122 法仙庵 【寺院】(阿佐谷北2丁目38番22号)

 

ページ番号1007847  更新日 令和4年8月22日 印刷 

当庵は、釈迦如来坐像を本尊とする寺院です。
その初めは文久年間(1861年~1863年)阿佐ヶ谷村名主・第十代・相沢喜兵衛と玉野惣七が発起人となり散在していた家墓を集め、村共有の地に貧富に関わらず地割を平等にして造った共同墓地です。
そして、墓地管理のため、相沢家の土地に本堂を建立し慶応年間(1865年~1868年)江戸浅草・海運寺(現杉並区成田東4丁目18番9号)末寺・観音庵(現新宿区新宿7丁目3番13号)より実山見道尼を初代庵主として招いて、開創したのが当庵です。
本堂は戦災で焼失したため昭和31年(1956年)に再建されたものです。
東側の塀に沿った道は、権現道と呼ばれた古道で練馬・円光院子(ね)の権現(貫井5丁目7番3号)におまいりに行く参詣道でした。今は賑わっているパールセンターの通りも権現(ごんげん)道で、大正の初めごろは、雑木林や畑の中の道でした。また、当庵墓地の北側は茅(かや)山で、狐がすんでいたということです。このような昔の姿は失われましたが、わずかに、その狭い道幅や曲がりぐあいが、古道の面影を残しています。
当庵の文化財としては、文保2年(1318年)・元徳3年(1331年)・宝徳元年(1449年)銘及び年代不明の板碑5基があります。この板碑については『新編武蔵風土記稿』阿佐ヶ谷村小名小山の項にも「此所ニ古碑五基アリ三基ハ文字摩滅シテ見ヘス二基ハ文保二年元徳三年トシルセリ」とあり、また、『武蔵名勝図会』にも同様の記述があることから、これらの板碑は、この地域を知る上で極めて貴重な資料と言えます。

 

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