18 光明院 【寺院】(上荻2丁目21番3号)

 

ページ番号1007904  更新日 令和6年6月28日 印刷 

慈雲山(じうんさん)光明院は、真言宗豊山派の寺院で、通称「荻寺」と呼ばれ、荻窪という地名もその名に由来するといわれています。
当寺蔵の「縁起石碑」によれば、和銅元年(708年)、行基作の仏像を背負った遊行中の僧が、この地を通りかかったところ急に仏像が重くなり、荻の草堂を作って仏像を安置したのが開創と伝えています。
本尊の木造千手観音菩薩坐像(杉並区指定有形文化財)は南北朝期の作であり「荻窪の観音様」の名で近在の人々に親しまれました。昭和初年頃までは本尊の写し観音が地域を巡業する行事が行われ、信仰を集めたといわれています。また、境内から本尊と同時代に作られたとみられる五輪塔や、室町期の板碑などが出土しており、当寺の開創は南北朝期にさかのぼれるものと考えられます。
今も寺の周辺に残る「四面堂」「堂前」の地名も、当寺の御堂に起源をもつといわれています。
なお、嘉永3年(1850年)に再建された本堂は、現在の位置よりも西南側にありましたが、明治21年(1888年)、甲武鉄道(現中央線)建設のため、現在地に移されました。

 

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