82 善福寺 【寺院】(善福寺4丁目3番6号)

 

ページ番号1007966  更新日 令和6年5月20日 印刷 

当寺院は、福寿山と号する曹洞宗の寺院で、本尊は木造阿弥陀如来立像(杉並区登録有形文化財)です。開創は明らかではありませんが、開山は御堂阿闍梨(あじゃり)と伝えられ、中興開山は月山機法です。
古くは、無量山福寿庵と称する浄土宗系の小庵でしたが、宝永6年(1709年)に観泉寺持になったといわれ、観泉寺末となってからは善通坊とも呼ばれました。伝来する経机に「文化十二年………無量山善福寺福寿庵」と記されていることから、昭和17年(1942年)に寺名を「善福寺」に改めました。
文政11年(1828年)に成立した「新編武蔵風土記稿」には、

当地にはかつて善福寺、万福寺という寺があったが、いつの間にか廃絶してしまい跡も残っていない。善福寺は地震によって池水が溢れ、堂宇(建物)が破壊されてしまい、遂に復興もされず善福寺の名は池の名称として残るのみである。

との記載があり、古くから池畔には「善福寺」という寺院があった事が分かりますが、この「善福寺」と当寺院との直接の関係については明らかではありません。
本尊の木造阿弥陀如来立像は鎌倉時代末期の作といわれ、流れるような衣文(えもん)が美しい優雅な像です。その他、境内には浄土宗系寺院であった時代の歴代住職の墓石や、建武元年(1334年)銘板碑(いたび)、享保12年(1727年)銘地蔵石像などがあります。

 

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