16 中道寺 【寺院】(荻窪2丁目25番1号)

 

ページ番号1007894  更新日 令和6年6月17日 印刷 

当寺は大光山千葉院中道寺と号す日蓮宗の寺院で、中心に祀(まつ)られているのは「黒目の祖師」と呼ばれる日蓮上人像です。当寺所蔵の「中道寺由来記」によれば、天正10年(1582年)に大光院日道がこの地に草庵を建てたのが開創で、その弟子2世日法が、元和2年(1616年)に大光山中道寺と称したとされています。寛永13年(1636年)に下総国(千葉県)の豪族千葉氏の家臣で、この地に土着した宇田川氏が旧主の菩提のために土地を寄進し、堂宇(建物)を整えたと伝えられています。
現在の本堂は、昭和42年(1967年)に完成した総欅(けやき)作りの大堂で、8間4面の宝形(方形)造り、高さ約15メートル、頂上には火炎宝珠を頂いています。
また本堂正面にある鐘楼門は、安永2年(1773年)に19世凌善院日喜(りょうぜんいんにちき)上人が発願し、20世太沖院日精(たいちゅういんにっせい)(太裕院日晴(たいゆういんにっせい))上人の代の天明元年(1781年)に完成しました。鐘楼と山門とを兼ねる珍しい建築様式は、杉並区有形文化財(建造物)に指定されています。この日精(日晴)上人は文政年間に日蓮宗総本山身延山久遠寺の第56世の法主を務めています。
鐘楼門の両脇にある仁王堂は、平成14年(2002年)に40世教道日惠(きょうどうにちえ)上人が発願、日蓮宗立教開宗750年慶讃事業として平成22年(2010年)に完成しました。
本堂西側にある鬼子母神堂は、祈祷堂の額があり、江戸中期より盛んに祈祷がおこなわれていたようです。
そのほか境内西門近くに、妙王稲荷大明神が祀られており、このお稲荷様は、かつて関東管領上杉顕定(あきさだ)の家臣、中田加賀守の守護神であったとされ、大正年間に当寺に奉安されたとのことです。

 

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