104 民間信仰石塔(成田東三丁目) 【信仰】(成田東3丁目15番)

 

ページ番号1007978  更新日 平成28年1月18日 印刷 

ここに建立されている石塔は、向って右から元禄11年(1698)11月20日銘の地蔵塔、宝暦10年(1760)10月吉日銘の馬頭観音塔、宝暦3年(1753)10月吉日銘の地蔵塔です。
これらの石塔には、何れも「念仏講中」「念仏講中16人」等と記され、ここ武州多摩郡成宗村白幡の人々が、現世での幸福と来世での往生安楽を願い、講を組織し、建立したものであることがわかります。
地蔵菩薩の信仰は、仏教の民衆化とともに宗派を超えてひろまりました。地蔵菩薩は、冥界と現実界の境に立って人々を守護するということから、村の安全を守護する菩薩とされ、村の境や路傍又は辻に多くの建立されました。
馬頭観音は、頭に頂く宝馬が四方の四魔を馳駆することを表わしていますが、そのために馬の守護神と考えられ、路傍や馬捨場などにも建立されました。
石塔の南側の道路は、五日市街道の旧道で通称「白幡の坂」、西側の道路は「馬橋みち」といわれた古い道で、共に急坂な難所の一つでした。
これらの石塔を建立した白幡念仏講中も、昭和15年頃までは、毎月この場に集い、念仏供養を行っていましたが、現在では毎年10月15日に供養会を盛大に行っています。

昭和62年3月

 

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