40 長仙寺 【寺院】(高円寺南3丁目58番4号)

 

ページ番号1007933  更新日 令和6年11月1日 印刷 

日王山阿遮院(にちおうざんあじゃいん)長仙寺は、真言宗豊山(ぶざん)派の寺院で、木造不動明王立像を本尊としています。
開山について明らかではありませんが、寺伝によれば宝永元年(1704年)、中野宝仙寺の住僧であった貞秀(ていしゅう)(享保6年(1721年)没)がこの地に一庵を建て、日王山阿遮院と号したとされています。しかし、住職墓地に宥観(ゆうかん)菩提(慶安4年(1651年)没)の墓石があることから、開山はそれ以前であり、初代住職は宥観和尚と推測されます。
その後、寺容も整い長仙寺と称してきましたが、寛政8年(1796年)本堂を焼失し、54年を経て嘉永3年(1850年)、明情和尚の代に再建されました。
昭和になり、高円寺地域の発展とともに寺勢再興し、昭和10年(1935年)本堂を新築しましたが、同20年(1945年)4月に戦災のため惜しくも堂宇(建物)を全焼しました。現在の本堂(寝殿造)は、昭和44年(1969年)に建立されたものです。
「新編武蔵風土記稿」に「本尊不動ニテ長一尺八寸ノ立像ヲ安ス」と記されている本尊の木造不動明王立像は室町時代の作と考えられ、貴重な彫刻として杉並区指定有形文化財となっています。
境内に安置されている如意輪観音の石仏は、享保9年(1724年)の造立で、裏に「高円寺村観音講中同行男女百人」という銘文が刻まれています。観音様がほほを押え、いかにも歯が痛むようなお姿をしているので、誰がいうともなく、歯が痛むときお参りすれば、痛みを代って受けてくださるとして近在の信仰をあつくし、人々から親しまれました。山門(室町様式鉄筋コンクリート造)は昭和56年(1981年)に建立、中に安置される仁王像(京都美術院制作)は平成10年(1998年)に建立されました。山額は東大寺別当平岡定海氏の筆によるものです。

 

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