下高井戸塚山遺跡 【遺跡】(下高井戸5丁目23番12号)
本遺跡は、杉並区内でも最大規模の縄文時代の遺跡です。昭和7年(1932年)頃、縄文土器が採取されたことにより、遺跡として認識されました。
戦前の昭和11年(1936年)と昭和13年(1938年)に発掘調査が行われ、調査の結果、縄文時代中期(約5,500年~4,400年前)の住居跡を主体とする集落遺跡であることが判明しました。これは、当時の東京都内では初めてのことで、考古学界で一躍脚光を浴びました。
戦後は、昭和44年(1969年)以降に3度の発掘調査が行われています。その結果、中央に広場を設け、周辺を住居で囲む環状集落であることが明らかとなりました。そして、全国的に見ても良好な環状集落だったことから、遺跡を保存した公園として整備されました。平成11年(1999年)には、公園敷地全体が杉並区指定史跡となりました。
また、関東ローム層の中からナイフ形石器を初めとする多数の旧石器時代の遺物も出土しました。特に、第10層から出土した局部磨製石斧(きょくぶませいせきふ)とナイフ形石器は、出土位置および形態から32,000年前頃の石器と推定され、杉並区指定有形文化財(考古資料)となっています。
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