94 宗延寺 【寺院】(堀ノ内3丁目52番19号)

 

ページ番号1007998  更新日 平成28年1月18日 印刷 

報新山宗延寺は日蓮宗の寺院で、本尊は十界諸尊と日蓮上人像です。当寺は天正初年頃、相模小田原(現神奈川県)城下の郷士報新宗延が居宅を道場としたのが開創と伝えられています。
その後、天正19年(1591)、開基でもある2世日●上人が宗風高揚のため本尊の祖師像を背負い、経巻を懐にして江戸に移り、下谷車坂(現台東区東上野)に寺地を賜わって、寺の基礎をきずきました。これにより寺運の発展は著しく、本山久遠寺の直末触頭をつとめ、江戸中期には寺中に塔頭五坊をおく大寺となったといわれます。
明治維新後、火災により本堂・客殿・庫裡などを焼失し、直ちに再建されましたが、大正8年区画整理のため現在地に移転してきました。
本尊の祖師像は通称「読経の祖師」と呼ばれ、江戸十祖師の一つに数えられて江戸市民に親しまれたものです。また、貞享元年(1684)若年寄稲葉正休が大老堀田正俊を刃傷した際に用いた刀(初代虎徹)が寺宝として保存されています。
墓地には正休の墓石のほか、蘭学者馬場轂里、足立溪隣、などの墓があります。
なお、客殿は大正天皇の御産殿を移築したものです。

平成9年3月

 

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