105 真教寺 【寺院】(永福1丁目7番79号)

 

ページ番号1007886  更新日 平成28年1月18日 印刷 

当寺は三宝山と号する浄土真宗本願寺派の寺院です。寺伝によれば、開基は黒田甲斐守の嫡子で、出家して真了法師と名乗り、江戸麻布宮村(現港区元麻布)に文禄3年(1549)に創建しました。寛永5年(1628)頃も麻布にあり、その後、浜町(現中央区東日本橋三丁目)の本願寺の寺内に移りましたが、いわゆる明暦の大火(1657)で焼失、万治年中(1658~1660)に本願寺とともに築地へ移転しました。
明治13年の文書によれば、本願寺内末寺の一寺で境内80坪余檀家36戸の寺容でした。
ところが、大正12年9月1日の関東大震災で全焼、仮本堂を建てて引き続き築地に寺をかまえていましたが、区画整理事業のため昭和三年現在地に移転しました。同年本堂や庫裡の落成を見ましたが、又もや、昭和20年5月25日の空襲により焼失してしまいました。現在の本堂は、昭和35年に建立されたものです。
本尊の阿弥陀如来立像は、寛永7年(1630)に西本願寺より開山真了に下附されたもので江戸初期の作です。木造・玉眼・上品下生の来迎印を結んでいます。光背と台座は後補です。
また当寺には、宗祖親鸞聖人が80歳の時の自作と伝えられる親鸞坐像、九条摂関家家司田村采女正の作と言われる親鸞聖人室玉日姫君坐像、関白九条道家が作らせたと称する玉日姫父九条兼実坐像の3体が安置されています。当初は京都嵯峨の寺にありましたが、昭和10年ごろ那須家より当寺に奉納されました。

昭和63年3月

 

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