19 妙正寺 【寺院】(清水3丁目5番10号)

 

ページ番号1007940  更新日 平成28年1月18日 印刷 

法光山妙正寺は、日蓮宗の寺で十界諸尊を本尊とし、ほかに大黒天・鬼子母神・三十番神・弁財天などの諸像が祀られています。
約600年前の文和元年(1352)、中山法華経寺(千葉県)の第3世日祐上人が、妙正寺池のほとりに堂を建て、法華経守護の天照大神・八幡大神・春日大神など三十番神を勧請したのが草創であり、正保3年(1646)中興開山日明が社殿再建してから、広く信仰されるようになったといわれます。
慶安2年(1649)、3代将軍徳川家光が鷹狩の折、神前に武運長久を祈願し、葵の紋幕と朱印地五石を寄進してからは「御朱印寺」として一層有名になりました。現在でも、毎年10月25日に三十番神堂に、葵の紋幕を掲げて一般に公開する法会が行われています。
天保元年(1830)に本堂は古文書類とともに焼失しましたが、天保3年には再建され、昭和6年に改築して今日に至っています。
また、三十番神堂及び鐘楼は安政3年(1856)の大暴風で倒壊し、安政6年に再建されました。なお、現在の鐘楼は、昭和38年に新しく建て替えられました。
当寺に伝わる鎌倉期から室町期の板碑八基は、妙正寺池周辺の古い村落のことがうかがえる貴重な文化財です。
鬼子母神像は、「生毛鬼子母神」と称され、安産に霊験ありとして、江戸城大奥にありましたが、天保改革(1841)の大奥粛清の時、この寺に移されたもので、それ以来この地域の人々に「安産の神」として親しまれてきたといわれます。
なお、弁財天像は、もと妙正寺池の弁天島に祀られていたものです。

昭和55年2月20日

 

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