25 民間信仰石塔(阿佐谷北五丁目) 【信仰】(阿佐谷北5丁目42番11号)

 

ページ番号1007848  更新日 令和6年7月8日 印刷 

この石塔は、地域の講に所属する人々によって建立されたものといわれ、元禄10年(1697年)銘の庚申塔(こうしんとう)、宝永7年(1710年)、享保7年(1722年)銘の地蔵塔、正徳5年(1715年)銘の阿弥陀(あみだ)塔の計4基があります。
庚申信仰とは、体内の三尸(さんし)の虫が、その人の罪を天帝に告げるのを防ぐため、徹夜をするという中国の道教説に由来します。日本に伝わってからは、中世以降に仏教や神道の信仰と習合し、庶民の間に広まりました。江戸時代には本尊を青面金剛(しょうめんこんごう)とし、不見(みざる)、不聞(きかざる)、不言(いわざる)の三猿が彫られる事が多くなり、ここに見られるような庚申塔の建立が盛んになりました。また、青面金剛のほか、神道の猿田彦命が彫られる事もありました。
地蔵菩薩の信仰は、仏教の民衆化とともに宗派を超えて広まりました。地蔵菩薩は、冥界(めいかい)と現実界の境に立って人々を守護するということから、村や道の境や村の安全を守護する菩薩とされ、村の路傍や辻に多く建立されました。
阿弥陀如来は西方極楽世界に住む仏で、この仏を信じ念仏を唱える者は、必ず極楽に往生できるとされ、日本では鎌倉時代以降に盛んに信仰されました。
現在でも、旧阿佐谷村の人々が中心になって祭礼が行われています。なお、石塔の前の道は、かつての所沢道、左側の道は天沼から青梅街道に通じる旧道で、この附近は村の中心地でした。

 

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