49 川南遺跡 【遺跡】(荻窪2丁目34番20号)

 

ページ番号1007897  更新日 平成28年1月18日 印刷 

川南遺跡は、区内のほぼ中央部を流れる善福寺川の右岸に形成された、ゆるやかな台地の東側斜面に位置しています。
昭和49年、荻窪地域区民センター建設に伴なう発掘調査を行なったところ、地表下約1メートルのローム層(赤土とも呼ばれる)内から多数の石器が発見されました。本地域の字名が川南と呼ばれていたことから本遺跡は川南遺跡と名づけられました。
本遺跡は、杉並区荻窪二丁目34番を中心として、南北に広がりをもち、今から約12,000年前の先土器時代(旧石器時代)の遺跡です。
先土器時代は、まだ土器を使用しておらず石器を主要な生活用具としていた時代です。本遺跡においてもナイフ形石器(物を切る)、掻器(木や物を削る)、石核(石器を作るために石を剥がした残石)などが発見されています。
また、礫群(集石)といって、こぶし大ほどの石を数十個集め、その上で物を焼いた炉跡も発見されています。これらの石にはススやタールが付着していることから、バーベーキューの跡と考えられています。
区内では縄文時代以前の遺跡は発見例も少なく、まだ数箇所しか発見されていません。その中で川南遺跡は区内で最初に発掘調査された遺跡として重要な遺跡であるといえます。

平成8年3月

 

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