36 民間信仰石塔(久我山一丁目) 【信仰】(久我山1丁目3番2号)

 

ページ番号1007911  更新日 平成28年1月18日 印刷 

ここに建立されている石塔は、安永5年(1776)銘の庚申塔と享保15年(1730)銘の観音塔です。
庚申信仰は、「長生きするためには、庚申の夜は身を慎しみ、諸善を行い、徹夜をすべきである」という中国の道教説から始まったようです。それが日本に伝わってからは、中世以降仏教や神道の信仰と習合して庶民の間にひろまりました。江戸時代には、本尊を青面金剛を本尊とした石塔を造立しとし、悪疫退散、村内安全等を祈願を行うことが盛んになりました。
この庚申塔は、この辺りが久我山村字原といわれた頃、当場所より少し西寄りの井ノ頭道の交差点に建立されたものです。ところが戦争中周辺が軍用地となり、塔の管理も十分に行われないまま放置されてきましたが、昭和52年1月地元有志者の奉仕により、この地に安置されました。
なお、観音塔は昭和55年4月この近くで発見され、安置されたものです。この観音塔造立の目的は、刻字の一部が欠けているため不明ですが、彫られている観音は如意輪観音で、衆生の欲望と万苦を救済する菩薩とされているものです。
私たちもこのような文化財を、一層大切に守りつづけたいものです。

昭和56年2月15日

 

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局生涯学習推進課文化財係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0693