136 向ノ原遺跡B地点 【遺跡】(久我山2丁目16番14号)

 

ページ番号1007913  更新日 平成28年1月18日 印刷 

向ノ原遺跡B地点は、武蔵野市にある井之頭池を水源とする、神田川南岸に形成された急崖な台地上に位置しています。
当遺跡は、杉並区久我山二丁目16番を中心とした、先土器時代(約16,000年前)から縄文時代早期後半(約8,000年前)にかけての集落跡で、当遺跡の東側に隣接する向ノ原遺跡(大蔵省印刷局運動場内)と同一遺跡で、その西端をなすものと思われます。
東京都太田記念館建設に先立ち、昭和62年から63年にかけて実施された発掘調査では、先土器時代のナイフ形石器をはじめとする石器類、バーベキュー跡と考えられる拳大の石を数10個集めた礫群が7箇所発見されています。
縄文時代では、草創期(約10,000年前)の隆起線文土器と爪形文土器約30点が出土して注目されました。最古の縄文土器であるこれらの土器群は今のところ、区内はもとより武蔵野台地における当該期の資料として最大の質と量を誇っています。
また、この他にも早期前半(約9,000年前)の住居跡も6基発見されており、神田川流域の当遺跡を中心とした一帯が、区内における最古の縄文文化発祥の地点である可能性を提供した重要な遺跡であると言えます。
(なお、出土した考古遺物は、全て杉並区立郷土博物館に展示してありますので、当記念館では見学することはできません。)

平成3年3月

 

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