39 善福寺川 【川】(善福寺2丁目31番)

 

ページ番号1007963  更新日 平成28年1月18日 印刷 

善福寺川は善福寺池を源とし、杉並区の中央を蛇行して流れ、中野区に入って神田川に合流する区内最長の川で、区内での延長は約10キロメートルです。
この川の流域には、区内における最大級の複合遺跡として知られる松ノ木遺跡(先土器時代~奈良・平安時代)を始めとして、光明院南遺跡・川南遺跡・谷戸遺跡・大宮遺跡・済美台遺跡などがあり、こうした遺跡や包蔵地の所在は、かつての水量豊かな善福寺川の流れを古くから人々が活用していたことをうかがわせます。
徳川家康は天正18年(1590)江戸に入国すると、ただちに善福寺川・神田川・妙正寺川を給水源とする最初の上水といわれる小石川上水(のちの神田上水)、をつくり江戸に給水しました。そして明治34年、飲料水給水を廃止するまで、善福寺川は東京における最古の水道源のひとつとして人々を潤わせてきたのです。
善福寺川は、かんがい用水としてもひろく利用され、流域の農村・農民にとって農耕上・生活上重要な価値を持っていました。また、子供達の水遊びやつりの場でもありました。
善福寺池西側には、源頼朝ゆかりといわれた噴泉があり、かつては盛んに湧水していました。今日、池を中心とした周辺は区内有数の公園として親しまれ、区民の憩いの場となっています。
私たちは、このような歴史ある河川を一層大切に守りつづけたいものです。

昭和56年2月15日

 

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