願泉寺 【寺院】(南荻窪3丁目31番23号)
当寺は、真成山と号す真宗大谷派の寺院で、本尊は木造阿弥陀如来立像です。
「新編武蔵風土記稿」によると、寛永18年(1641年)、僧願正によって奥州街道と日光御成街道の分岐点であった幸手宿に近い武蔵国葛飾郡神明内村(現・埼玉県幸手市)に開創され、谷中山善照院と称していました。
近代に至り、中興開山の足立道貫(昭和15年(1940年)寂)は、宗門の隆盛を図るため、浅草や中野で布教を行い、関東大震災以降、郊外住宅として発展を遂げていた当地への移転を図り、昭和8年(1933年)に仮本堂を建立し、昭和12年(1937年)には移転を完了しました。
現在の伽藍は移転五十周年を記念して昭和58年(1983年)に建立されたものです。
本尊の木造阿弥陀如来立像は、当寺所蔵の親鸞聖人絵像と共に埼玉県神明内村の旧所から移されてきたもので、制作年代は明らかではありませんが、様式および寺の開創年代などから推測して江戸時代初期のものと考えられます。また本堂には、明治時代の作と思われる木造聖徳太子立像も安置されています。
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