「小1の壁」って何? 子どもの教育と地域社会を創るのは親の役割(令和3年5月1日)

 

ページ番号1065582  更新日 令和3年5月1日 印刷 

赤ちゃんと初めて対面した日からもう数年。乳児期のめざましい成長期を越え、イヤイヤを経て、子どもとの生活にも大分慣れてきたな、と感じる方も多いのではないでしょうか。もうあと数年で子どもも小学生、と思うと子どもと過ごす時間の早いことに驚きます。
小学生になれば送り迎えもなくなり、育児も少しは楽になるかな、と少し期待する方もいるかもしれません。しかし、小学校入学はまだ育児6年目。
今回は、「小1の壁」ともいわれる小学校生活の始まりにおけるさまざまな問題に対し、何を考えどう対策するべきか、3月23日にbabyCo(ベビコ)(キャリアカウンセラーなどで活躍している曾山恵理子さんが運営する見守り保育付コワーキング(スペース共有型オフィス))で行われた「【どうなる?小学校】小1の壁を乗り越えよう!」の講座で紹介されたことを中心にお伝えします。
今回の記事が、小学校生活を控え不安に思われるママ・パパ達の情報収集の助けとなり、少しでも不安が解消されれば幸いです。

「小1の壁」と「小1プロブレム」の違い

どちらもよく聞く言葉である「小1の壁」と「小1プロブレム」。同じような意味なのかな、と混乱してしまうこともしばしば。この2つの違いは何なのでしょうか。

「小1の壁」はそれまでの生活と小学校生活との違いに戸惑う親の問題

乳幼児期を保育園や幼稚園で過ごし、その生活スタイルにちょうど慣れてきた時期に迎える小学校入学。学童保育の利用に伴うさまざまな問題、子どもの生活スタイルの変化に対する親のフォロー、小学校文化への親の関わり方など、新しい環境や制度、文化への対応に伴う親の負担や問題のことを「小1の壁」と呼びます。

「小1プロブレム」は小学校生活にすぐに馴染めない子どもの問題

講座の様子の写真
講座の様子

保育園や幼稚園の比較的小規模なクラス編成に比べ、杉並区の小学校では35人学級となります。環境の違いに戸惑い、椅子にじっと座っていられない、先生の指示通りに行動できないなど、子どもに起こる問題のことを「小1プロブレム」、または「小1問題」と呼びます。

「小1の壁」は主に3つ

漠然と「小1の壁」と言われると、得体が知れず不安は募るばかり…。しかしその中身を知ることで、対策を立てることが可能です。
「小1の壁」は次のように大きく3つに分けることができます。

学童保育に関わる壁

小学校1年生では昼食を食べて下校するという生活リズムになるため、親が働いている場合、学童保育を利用することになります。ただし、学童保育にはそれまで利用していた保育園とはさまざまな違いがありますし、学童保育から帰宅した後のスケジュールなどを考えておく必要があります。

預かり時間の違い

学童保育の場合、預かり時間は延長をしても最長午後7時となります。また、会社によっては子どもが小学生になると時短勤務や残業免除が認められない場合もあります。仕事の都合がつかない場合など、午後7時以降の居場所をどう確保するか考えておく必要があります。

学童保育の待機児童

保育園の待機児童は一時期話題になりましたが、学童保育でも待機児童が発生する場合があります。保育園の入園申込と同じように、学童保育の申込においても基準指数があり、杉並区のホームページで確認することができますので、ご自身の勤務形態などと照らし合わせて確認しておきましょう。
また、学童保育の待機児童の数は、基準指数がプラスとなる1年生では少なく、基準指数が0となる2年生、マイナスとなる3年生では増えていく傾向にあり、5年生以降、減少する傾向にあります。
これは4年生の夏頃までは学童保育が必要だが、それ以降は子ども一人でも過ごせるようになり、学童を利用する必要が少なくなっていくと考える親が多いという理由が考えられます。

学童を利用した場合の生活スケジュール

学校でのカリキュラムを終え、学童保育を利用した場合の毎日のスケジュールについて事前に考えておきましょう。
学童保育では宿題をする時間を設けている施設もありますが、宿題をするかしないかは基本的には子どもに任されています。また、学童保育では遊ぶ時間が主となり、体力的にも消耗した状態で帰宅します。帰宅後、宿題や食事、お風呂、睡眠までどのように行うか考えておきましょう。夫婦での役割分担なども含めて話し合っておくと良いでしょう。

小学校生活に関わる壁

保育園や幼稚園と違い、小学生になると、自分で登下校したり毎日の持ち物を親子で一緒に準備したりする必要があります。どのような準備が必要か事前に思い描いておきましょう。

登下校の準備

小学校に入ると子どもは自分で登校・下校するため、自宅と小学校、学童保育を利用する場合は学童保育への道順を予め確認しておきましょう。また、親が働いている場合、帰宅時に自分で鍵を開け閉めできるよう一緒に練習しておくことも必要です。また、宿題はいつするか、親はどのように宿題をフォローするか、ということも考えておく必要があります。

時間割や持ち物管理、連絡帳

入学したばかりの頃は字を書くことがまだできない子どもが多いため、連絡帳に書かれた内容を親が読むことが難しい場合があります。その場合、時間割や指定された持ち物を口頭で伝えられるでしょうか。もし、伝えられない場合は同じクラスの親同士で連絡を取り合い、助け合えるようにしておくのも一つの方法です。

同じ保育園・幼稚園のお友達

同じ保育園や幼稚園に通った仲の良いお友達が同じ小学校かどうかは気になるところです。しかし、最初は「〇〇ちゃんはいないの?」と気になることがあっても、保育園や幼稚園に通い始めた時と同じように、多くは6月頃には新しい環境に慣れてくるので心配しすぎることはありません。ただ、子どもが不安を抱かないよう、声を掛けてあげるようにしましょう。

学校文化の壁

小学校生活においてはそれまで経験のなかったPTAへの参加が必要な場合もあります。また、保育園生活とは違い、親が学校に出向く機会が非常に多くなります。その上で仕事との両立をどう図っていくか、パートナーとの分担はどうするか、事前に話し合い考えておきましょう。

親が学校に出向く機会

入学式の翌週には保護者会、その後に引き取り訓練、個人面談や学校公開など、子どもが小学生になると親が学校に出向く機会が非常に多くなります。特に4月はその機会が多く、予め勤務先に伝えておくなどして仕事とのバランスを考えておきましょう。

連絡事項

「明日、牛乳パックを持って来てください。」や、子どもが突然「ノートや鉛筆がなくなった。」など、小学校生活においては唐突に必要となることも多いです。先生と相談しておく、子どもにはノートの最後の方に「ここまで使ったらノートを買うように言う。」とメモしておくなど、子どもの行動を見ながら工夫する方法を日頃から考えておくと良いでしょう。

PTAの役割

PTAは学級懇親会の企画やベルマーク集め、地域の見守りなど、学校生活を運営する上でさまざまな役割を担っています。仕事が忙しいと億劫になりがちですが、順番で担当する仕組みになっていたりポイント制を採用していたり、一度は経験するようにしている学校が多いようです。
小学校に入ると先生と顔を合わせる回数も減るため、学校と交流するチャンスにもなりますし、親同士仲良くなる良い機会でもあります。また、PTAは組織として学校生活に必要なものを意見することができる貴重な存在でもあります。

子どもの環境を創るのは親の役割

子どもが保育園や幼稚園の時は、仕事と育児・家庭で精一杯という方も多いかもしれません。しかし、子どもが小学生になると、子どもの教育や子どもが育つ環境を創るのは親である自分の責務であると気づかされます。
子どもが小学生になると、地域社会には子どもを見守ってくれている人がたくさんいて、同じ保育園・幼稚園ではない子どもも、地域にはたくさんいることに初めて気づく、という方も多いのではないでしょうか。
“社会人”とは、会社に所属して働いている人、という狭い意味ではなく、地域社会を共に創っていく人という意味も含まれていると思います。
今までの自分の視野を少し広げて、自分の子どもを含め、地域の子ども達が育っていく環境を作っていくのは親の役割であると意識して、より住みよい街づくりを共に担っていただけたらと思います。

取材を終えて

小学生になれば自分でできることも増えて、子育ては今よりもっと楽になると思っていましたが、先輩ママ達の体験談も聞き、6歳はまだまだ親のフォローが必要ということを知り、意識を新たにしました。
また、自分は地域社会の一員であり、子どもの育つ環境を創るのは他の誰でもない自分であるという指摘には、親である責任と地域社会における自分の役割を改めて考え直すきっかけになりました。
「小1の壁」という言葉だけを聞いて、漠然と不安になるのではなく、どんな問題があり、どういうことを考え、行動していかなければいけないか、その中身を知ることはとても重要だと感じました。
「小1の壁」を扱った書籍の紹介もありましたので、情報収集を継続し、子どもの成長をフォローしながら、地域社会の形成も担っていきたいと思います。

すぎラボライター あらゆ。

 

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