[いつまで続くの]2歳男の子のイヤイヤ期事件簿(令和5年4月17日)
話には聞いていましたが、イヤイヤ期のこどもの扱いの難しさよ。
筆者の息子は現在2歳4か月。
おそらく1歳7か月くらいから始まった息子のイヤイヤ期ですが、常に激しさを更新し続け「今がピークなはず」がこの半年以上続いています。
彼の1日は起床を「いやだ」と嫌がることから始まります。ご飯・おやつ・入浴・お出かけ…親の一切の提案を拒否し続け、「ねんねしない」と言い続けながら眠りにつきます。
こんな日々を続ける中で親として学んだベター(ベストは無い)な対応や、事態を更に悪化させた下手な対応、更に目にした保育士さんの神プレイをご紹介します。
(注1)我が家の例です。
(注2)「イヤイヤ期」の例ですので、苦手な野菜を食べさせるなど本人が本当に苦手なことへの対応は対象外です。
レベル1:日常生活への”NO”(ノー)
「保育園には行かない。」
毎日言ってますね。激しく主張するのではなく、さも「僕にはそういう習慣は無いんだ、申し訳ない。」とばかりに落ち着き払った顔で発言するのがポイントです。
ダメだった対応:抱っこして無理やりベビーカーに座らせる
抱っこした腕の中で水から上げられた大魚のごとく暴れまわり、挙句、それでもこちらが頑張ってベビーカーに座らせようとすると、一瞬の隙を狙ってどこからかするりと通り抜け、リビングまで一直線です。振り出しに戻る、です。
ベターだった対応:おもちゃを使って誘導
夫が発明してくれた対応です。
遊んでいるおもちゃでいったん一緒に遊びます。なんでもいいので、笑わせます。我が家の息子は笑い上戸なので、ツボに入ると大爆笑してくれます。
次におもちゃを玄関まで連れて行きます。(急がず。蛇行しながらくらいでちょうどいい。)息子はおもちゃを追って玄関に来ます。
玄関まで来たら何か自分でできることをさせます。息子はここがポイントです。ベビーカーのベルトを締める、靴下または靴をはく、何でもよいので「自分の意思で外に出る準備をした」という既成事実を作ります。
ベビーカーにのせたら、おもちゃと一緒に保育園にGO!(ゴー)
「(お風呂から)出ない」
お風呂に入る時には抵抗するくせに、いざ入ると急にお風呂大好き人間になります。さらに親が「さてお風呂からあがろうか」と言う雰囲気を出し始めると、今まで見向きもしていなかったお風呂のおもちゃ達と楽しそうに遊び、名残惜しそうにし始めます。
ダメだった対応:「鬼呼ぶよ」
我が家では息子がどうしても言うことを聞かないときの最終手段が「鬼召喚」となっています。アプリの鬼さんを起動して、親の代わりに怒ってもらうというものですが、あまり多用しないようにしています。
お風呂からあがらなかった時、つい使ってしまうと、号泣し、浴槽の中で大パニック。
足元も危ないし、息子は(本人からすると)閉所で逃げ場が無いのもあってより慌ててしまい、上手くいきませんでした。もう2度とこの手は使いません。反省。
ベターだった対応:「お顔が真っ赤になってタコさんになっちゃうよ」
要は、鬼が来るなどと適当な嘘をつくのではなく、ダメな理由を本人にわかりやすく伝えるということですね。理由が思いつかないときは、もしかすると怒らなくて良い理由で怒ってはいないか?と自分を省みることもあります。
まあ、本当にタコになるわけではないのですが。
レベル2:他人を巻き込んだ”NO”
「(保育園の下駄箱にて)帰らない」
あれ、保育園には今朝あんなに行きたがらなかったじゃないですか。今度は帰らないんですか、なぜですか。
矢継ぎ早につっこみたくなりますが、2歳の行動に疑問をもっても何も良いことはありません。何せ2歳です。あるYoutuber(ユーチューバー)は「赤ちゃんの頃は何も期待しなかったはず。それが2歳になると『喋れる、動ける』というだけで親は期待をし始める。」と言っていました。その通りなのです。行動に一貫性を求めるのはもう少し成長してからでよいのです。(たぶん)
ダメだった対応:「ママとおうちに帰ろうよ」
とっさに口に出してしまいがちですが、これはダメですよね。そもそも目の前にママがいる状態で「帰らない」と言っているわけですから、本人にしてみても何も迷うことなく「NO」です。元より勝ち筋の無い提案なのに、いざNOを突き付けられると、こちらも悲しくなるので、何も良いことはありません。
ベターだった対応:「おうちで『あれ』見せてあげなよ。いいな」
保育士さんの言葉です。保育園で学んだことを自宅で披露しては?と息子に提案しているわけですね。『あれ』の部分には、苦手なものが食べられたことや、音楽に合わせて踊ることができた、など本人が褒められたことがその都度当てはめられます。
こうなると、親は簡単ですね。「えー見たーい」と言っておけば一切の脳の容量を使わずして、最短かつ必要十分の対応ができます。
他に「わー靴下かわいいね」などと唐突に褒めて本人の気を紛らわすパターンもあります。きっと状況に合わせて保育士さんが使い分けていらっしゃるのでしょう。頭があがりません。
「(電車に)乗らない(ベビーカーにて)」
息子は乗り物が大好きです。ですが、時々思いついたようにこう言うことがあります。いや、実際思いついたのでしょうね。「とりあえずいったんイヤって言っとくか。」と。
駅は混んでいることが多く、ベビーカーの中で暴れると事故につながる危険があります。そのため、あくまでも無理強いはせず慎重に。
ダメだった対応:言葉で諭す
物音のせいで全く言葉が届きません。息子は息子で、駅は少し非日常なので、あちらこちらに気が散っていて、母の言葉などを聞く姿勢を全く見せません。
ベターだった対応:乗らずにジュースで落ち着かせる
ジュースでもお気に入りのお菓子でも良いかもしれません。前段から「ベターだった対応」でちょくちょく出てきていますが、何のイヤイヤに対しても可能な限り「気をそらせる」というのが一番のポイントなのかもしれませんね。
レベル3:全身全霊での”NO”
「(道路に寝て)やだ!」
息子の場合は保育園からの帰り道、色々な場所に興味を持ち、その都度足をとめます。青梅街道に植わっているチューリップ、ポスト、蟻、石…対象物への鑑賞に区切りがつかないうちに、親の私が先を急ごうとすると、その場にひっくりかえって抗議を始めます。顔を真っ赤にして号泣してマンガのように手足をバタバタさせ「やだやだやだ」と大絶叫です。私、そんなに嫌がることしたのか?と最初のうちは唖然としていました。
こんな時本人の好きなだけその場にいられればいいのですが、そう言っていられない時もあります。
ダメだった対応:怒鳴る
公道で癇癪を起こされたときは、通行人の目が気になってしまい、つい怒鳴ってしまいましたが、これは何の効果もありませんでしたね。親の方も最初はそんなに怒っていなくても、怒鳴ることで更に自らイライラしてしまい、何の良いこともありませんでした。
取った行動:担いで帰る
こういうときは自分の泣き声でそもそも外界の音が聞こえているかも疑わしい状況です。本人もおそらく自分の癇癪が刺激になってよりヒートアップしているのでしょう。親ができることは、安全確保のみです。
少し嵐が収まったら、背中をポンポン優しくたたきながら抱っこして帰ります。腕の中で暴れることもありますが、コンビニに寄ったりいつもと違うルートで帰って気を紛らわせます。
おわりに
2歳のイヤイヤ期というのは、心の発達の証明でもあり、親子共通の通過儀礼である、という趣旨のコメントがネットでは数多く見られます。
確かにわが子の成長はうれしいものです。ですが、日々の生活を営む身としては、イヤイヤしている子を、目を細めて見ているばかりではいられないのも事実です。
今回は我が家でのイヤイヤ期の対応を書いてみましたが、こうしてみると真正面から対峙せず、いかに子どもの意識を逸らすことができるかがポイントかなと思いました。
そもそもおそらく本当にイヤなわけではないのですよね。大人にだって、素直になれない時はありますし、なんだか天邪鬼になってしまうこともあります。
そんな時にどうしてほしいかというと、心の扉をこじ開けられるよりは、気分を変えてくれる明るさを求めていたりするものです。
「イヤだ!」という言葉の破壊力を真正面から受け止めず、しなやかに日々を過ごせると良いですね。
そんなことを思いつつ、今日も毎日イヤイヤ期の2歳児と格闘しています。
すぎラボライター えりぱか
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