「やりたい」を実現する!地域と共につくる「けいおんサークル」

 

ページ番号1088116  更新日 令和5年6月9日 印刷 

ボランティアの方が準備をする様子

 泉南中学校の学校支援本部が立ち上げた「けいおんサークル」の様子をお伝えします。
 けいおんサークル発足の経緯は、教員の異動や生徒数の減少などから合唱部が廃部となることを受けて、当時の校長先生から学校支援本部コーディネーター(以下、「コーディネーター」という。)の方に「生徒が音楽活動をする機会を作れないか。」という相談があったことがきっかけでした。以前から子どもや保護者からも軽音楽などの音楽活動がしたいという声や身近に音楽活動をしていた保護者や地域の方がいたことなどから協力者を募り、地域の力で形にしようと動き始めたそうです。

歌唱パート決めをしている様子

 コーディネーターの方が音楽好きだったこと、協力者と相談していく中で、人が人を呼び、楽器の貸し出しをしてくださる方が出て来たり、生徒の活動に力を注ぎたいという思いに共感してくれたりする方がいたことなどから活動がスタート。今年度で3年目を迎えています。
 最初から「長く続けよう!」と思ったわけでも、「めちゃくちゃやりたい!」という生徒を募ったわけでもなく、生徒の「やってみたい。」を叶える場として、できることから少しずつ…という気持ちで始めたそうです。

歌唱パート決めをしている様子

 様子を拝見した日は、8月に開催される地域イベントに向けてのパート決めの日でした。生徒は9名参加(体験含む)していました。また、サークルのため兼部も可能で、パート決めのために1曲歌うと部活動に向かう生徒もいました。地域の方は演奏をするだけでなく、「本番はキーを少し下げてみようか。」など一人一人にあったアドバイスをする場面もありました。
 急なお願いにも関わらず、1曲披露してもらうことに!実は、そこで披露してもらった曲は、方南小学校の6年生を送る会で発表した曲でした。はじめは自信がなかなかもてなかったり、「人前で歌うなんて…」と表現することが得意でなかったりした生徒たちが、この発表を機に「次は歌いたい!」、「来年は何の曲をやる?」と前向きに取り組む姿勢や、発言が主体的に変わり、また、そういった生徒を目の当たりにすることでサポートする地域の方の意欲も高まっていったそうです。
 素晴らしい演奏で、私も聴きながら自然と口ずさんでしまいました。アンコールしたいぐらいでした。

ボランティアの皆さんが演奏を見守る様子

準備で忙しい中、 サポートしてくださった方にインタビューの協力をしていただきました。

Q.どんなときにやりがいを感じますか。
A.方南小の6年生を送る会で発表をしたときに、当日は照明や音響等で演奏をじっくり聴くことはできなかったけれど、後ほど撮影した生徒たちの姿を見たときには感動して涙が出ました。子どもたちの「やりたい。」が実現する場を見られたことが嬉しかったです。

Q.どんなことを心掛けてサポートしていますか。
A.楽しむことを一番に考えています。「できた!」という経験ができるよう一人一人の適性を見てアドバイスするようにしています。

Q.生徒と関わってみてどうですか。
A.自分の知らない音楽を知れるし、生徒の新たな一面を発見したりできるので、新しい気付きがあって楽しいですよ。

 「『参加する子どもはもちろん、大人も一緒に活動を楽しみたい。』と思えるような場づくりに努めています。大変なこともありますけどね(笑)」と話す学校支援本部の方の笑顔がとても印象的でした。人のつながりが生徒の「やりたい。」を支えていることを実感しました。夏の地域イベントがとても楽しみです。

 

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