幼稚園に入ってから考える幼稚園選びのポイント(令和2年8月15日)

 

ページ番号1061202  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

幼稚園のイラスト

今年も幼稚園の願書受付の時期まであと数カ月となりました。例年ならば幼稚園が主催する説明会があったり、子ども子育てプラザなどで先輩ママたちがオブザーバーを務める近隣幼稚園に関するワークショップがありますが、今年はそうはいきません。さらに日々遊ばせながら情報収集もできる児童館なども入館制限があり気軽に訪問できません。
ますます幼稚園選びが難しい今日この頃。そこで、実際に幼稚園に1年間通わせてみて気づいた幼稚園選びのポイントをご紹介します。少しでも参考になりましたら幸いです。

幼稚園を選ぶために

杉並区には数多くの私立幼稚園と子供園(旧区立幼稚園)があります。また、隣接する市区にも魅力的な幼稚園が多いです。認可保育園と異なり、居住地域や就労の制約も基本的にはないため、本当に多くの幼稚園から選ぶことができます。
幼稚園選びのポイントの前に、まずは杉並区内の幼稚園に関してご紹介します。

杉並区の私立幼稚園

杉並区内には37園の私立幼稚園があります。3歳から5歳クラスが基本で、ほとんどのご家庭が、3歳の年少さんクラスで入園します。3歳の誕生日から入園可能なクラスがある幼稚園や杉並区の補助事業として、保護者の就労のため保育が必要な園児を預かる「長時間預かり保育」を実施している園もあります。

杉並区の区立子供園

子供園とは杉並区内に6園あります。保護者の就労形態に関わらず幼児を受け入れ、質の高い教育及び保育を一体的に行う杉並区独自の幼保一体化施設です。ただし、長時間の保育を受けるには、保育園と同様に就労の証明が必要ですのでご注意下さい。

幼稚園選びでまず行いたいこと

幼稚園を選ぶにあたり、まずは数を絞る事が大切です。どうしても通わせたい幼稚園がある人以外は、無理なく通える範囲にある幼稚園の中から選ぶことが一番だと思います。
幼稚園に行くと言う事は、子どもにとって本当に大変です。大人にとって些細な事も子どもにとっては一大事。さまざまなことを早急にリカバリーするためにも、通うのに無理のない距離であることは重要なポイントと感じます。

通園できる範囲を考えよう

幼稚園が始まれば、送迎があります。大体、午前9時前後に送り、午前保育であれば午前11時から正午の間に、1日保育であれば午後1時30分から午後2時30分頃にお迎えです。
つい忘れがちですが、子どもは1往復、保護者は毎日2往復します。
想像してみましょう。幼稚園へはどのように通う予定でしょうか。手段によって通園可能な範囲が大きく変わってきます。特に考えておいた方がいいのは、登園が大変な日。大雨の日と、酷暑の夏です。

徒歩通園の場合

まず考えるのは徒歩通園だと思います。幼稚園によっては徒歩通園を推奨しています。大人だけであれば5分、10分の距離も、子どもと一緒だと最低2倍は見ておきましょう。

自転車通園の場合

自転車で通う事を考えた時、一番考えておきたいのは雨の日です。大雪の日、台風の日ならば幼稚園はお休みになったり、自由登園となるケースが多く気にしなくても大丈夫です。しかし、梅雨の時期やゲリラ豪雨など、雨の日は意外に多く、自転車送迎は保護者が大変です。レインコートやポンチョを着込み、子どもを乗せて自転車を漕ぐ姿を想像しましょう。既に下の子がいる場合や今後妊娠計画がある方は特に考慮が必要です。

自動車通園の場合

特に雨の日も含めて自動車で送迎を考える方もいらっしゃるかと思います。しかし、幼稚園の所在地が住宅街の場合注意が必要です。うっかり止めて、幼稚園に苦情が入り迷惑をかけてしまったという話も聞きます。幼稚園に駐車場があるかどうか確認しておきましょう。なくて、どうしてもと言う場合は、例えば夫婦で送迎をするなど、検討が必要です。

バス通園の場合

遠方でもバスで近くまで送迎してもらえるととても助かりますね。ここで注意しておきたいのは、延長保育をお願いした時や行事などで幼稚園へ行く場合です。バス通園が利用できるのは通常保育の時だけと言うのは盲点です。
また、保護者の出番は意外に多いもの。役員になっていなくても、参観日や誕生日会、保護者会など何かと足を運ぶ機会があるものです。

公共交通機関を使う場合

通う幼稚園によっては、バスや電車などを利用する場合もあると思います。交通費が2往復分かかる事や、事故等で止まってしまった場合などスムーズに利用できない場合も考慮しておきたいですね。

幼稚園選びのポイント

ご自宅から通える範囲の幼稚園が見つかったら、次に比較を行います。どこを重視するかはご家庭によると思いますので、ポイントとなりそうな点を5つご紹介します。幼稚園のホームページでもある程度は確認ができますし、幼稚園の外からでも様子が伺える項目もあります。もし幼稚園の説明会や見学会が開催されたら、ぜひ詳細も確認してみてください。

幼稚園の活動はどのようになっていますか

保育活動

幼稚園の活動は、自由活動と集団活動に大きく分かれます。半々位でバランスを取っている幼稚園が多い中、自由活動に力を入れている幼稚園など特色のある幼稚園もあります。ただし、どこかに力を入れている園は、保護者がお手伝いする場面が増える傾向にあります。
また、宗教系の幼稚園の場合は、宗教にまつわる行事や保護者参加の礼拝なども特徴がある園もあります。

課外活動に関心はありますか

課外活動とは通常の保育とは別に、希望者のみが月謝制で行われる外部講師による活動です。幼稚園に入ると習い事を始める方が多いです。習い事の1つとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。

課外活動と習い事を比較

課外活動は幼稚園のお友達と一緒に園内で行うため、慣れた環境で新しい事にチャレンジできる。習い事と比べ少し月謝が安い。活動のレベルが個人ではなく全体に合わせるため、得意なことに磨きをかけたいと言う場合、物足りない。登園時の荷物が多くなり、幼稚園カバンのほかにリュックサックなどで登園する事になります。

お昼ご飯はお弁当と給食で希望はありますか

お昼ごはんのようすのイラスト

幼稚園選びをする間、お昼ご飯は給食が人気です。逆説的に言うと、初めて作ろうと考える幼児のお弁当はハードルが高いです。しかし、先輩ママたちは幼稚園生のお弁当は大したことないと言います。筆者自身、週4回お弁当の幼稚園に1年間通わせてみて、そこまで大変ではなかったと言うのが実感です。個人的にはお昼ご飯を幼稚園選びのポイントにはしてほしくないなと感じます。
お弁当は調理の手間がありますが、子どもの食事の量や好みを把握して用意ができるため、小食や偏食の子どもにも完食する達成感を与えてあげる事ができます。
一方、給食は朝の忙しい時間の手間が減りとても助かります。子どもにとっては、お友達と同じものを食べる楽しみもあります。ただし、給食と言っても自園調理をする幼稚園は少なく、幼稚園専用の宅配業者のお弁当が多いです。保育園の給食とは異なりますので、ご注意ください。

幼稚園無償化対象外の費用

幼稚園無償化になったため、比較のポイントとなるかもしれません。幼稚園は入園料、授業料以外に、冷暖房費や教材費など実費がかかります。ごく一部の幼稚園では設備維持費の支払いも求められます。
設備維持費以外で費用に差が出てくるのは、指定用品ではないでしょうか。体操着は多くの幼稚園で指定がありますが、制服があるかどうかで入園時の費用が大きく違うと思います。制服も上着のみ指定の幼稚園もあれば、全て指定の幼稚園もあります。制服かどうかは、説明会に行かなくても幼稚園の登園や降園の時間帯に幼稚園の近くに行けば確認できると思います。

幼稚園の園舎や園庭の雰囲気

幼稚園の園舎や園庭も気になるポイントですね。多くの草花に触れる事ができる園庭は感受性の高い時期には魅力的です。広さを重視する方は、その幼稚園の定員数も考慮するといいと思います。園庭の広い園に決めたら、園児数が多くて実際は手狭だったと言うことは避けたいです。
園舎で見落としがちな点は外観と内観は必ずしも一致しないと言う点です。古い幼稚園と新しい幼稚園だと、新しい方がよく見えます。外観が古くても、園内はリフォームされ快適と言う場合もあります。もし園舎をポイントとするなら、掃除や手入れが行き届いているか、季節にまつわる小物が飾られているかどうかなどを確認するといいと思います。

条件次第で重視した方が良いと思うポイント

前述以外で筆者が重視した方がよいと思ったポイントをご紹介します。

持ち家など当分引っ越す予定がない場合

まず、お住まいの家の小学校学区域を確認してください。その学区域内にある幼稚園がお勧めです。多くの幼稚園は近所から通う園児が1番多いです。小学校に入園した時に幼稚園時代のお友達が多いのは子どもにとっても、親にとってもとても心強いですよ。

小学校受験を考えている場合

受験時待合室のイラスト

杉並区は国立、私立小学校へ通う人が一定数います。もし、小学校受験を考えている場合は、幼稚園のホームページなどで卒園者の進路を確認し、多少遠くてもお受験が盛んな幼稚園も検討しましょう。子どものしつけ、お受験対策ではなく、親の情報収集のためです。また、お受験が盛んな幼稚園の方が先生も対応に慣れています。

幼稚園入園のタイミングで長時間働くことを考えている場合

近年、幼稚園の預かり(延長保育)はどこも充実しています。幼稚園によっては、共働きの家庭でも幼稚園を選ぶことができると言う話をよく聞きます。また数年前までは、保育園の待機児童の問題もあり、保育園に入れなくても、幼稚園のお預かりを利用して働こうと言う雰囲気もありました。
幼稚園に子どもを通わせて筆者が感じた感想ですが、延長保育を常時利用して働く事はあまりお勧めではありません。もし筆者がフルタイムで働くのであれば、保育園か子供園の長時間保育に通わせたいと思います。

理由は下記3つです。

延長保育は延長保育専門の先生が担当している

保育園と異なり、延長保育は別の先生が担当しています。通常保育とは切り離されており、お帰りの会をして、お友達が帰った後に残って別の先生と遊びます。幼稚園生活の延長と言うよりは、慣れた場所で別の時間を過ごすと言うイメージでしょうか。

日によって保育人数がバラバラ

保育を希望する人数がバラバラの為、教室がぎゅうぎゅうになってしまう日もあれば(1日の人数制限がある幼稚園もあります)、たった1人と言う事もあります。

そもそも働くママが少ない

幼稚園は保育園と比べママの出番が多いです。幼稚園によりますが、働くママは少数です。保育園と比べると親が参加する行事も多いですし、子育てで忙しい中で、少しでも余裕のある午前中に、行事や係、活動グループなどさまざまなことがスケジュールされていく為、今月は毎週午前中に幼稚園へ行っていた、と言う事もあります。

最後に

初めての幼稚園選び、何を重視したらよいかわからず、本当に悩むと思います。ご家庭によって大事なポイントは変わってきます。
朝、昼、午後と何度か時間を変えて、子どもと2人で幼稚園の門の前までお散歩するのもおすすめです。園庭や園舎から楽しそうな声が聞こえてくるでしょうし、運が良ければ登園、降園する親子の様子も確認できるかもしれません。ぜひ、幼稚園に入園した後の生活をイメージして幼稚園を選んでみてください。

すぎラボライター らくちゃんママ

 

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