リニューアルした杉並区立中央図書館に行ってきました(令和2年11月1日)
令和2年9月5日にリニューアルオープンした杉並区立中央図書館。昭和57年に建築以来建築家黒川紀章氏設計の外観はそのままに杉並区民の意見をふんだんにとりいれて緑あふれる憩いの場としてパワーアップしました。親子連れにも優しいつくりになっています。
杉並区民の声が反映された図書館
中央図書館に一歩足を踏み入れた瞬間「あれっ、おしゃれなカフェに来たのかしら?」と錯覚しました。実際にカフェも併設されているのですが図書館自体がおしゃれカフェ風。ガラス張りでふんだんに自然光がはいってくるのでとにかく明るくて開放感があります。外に目を向けると読書の森公園の木々が見えますし、図書館内のカウンターは木目調で温かい雰囲気がありなんだか森に遊びにきたみたいです。
ここがすごいよ
黒川紀章氏がもともと設計したのもすごいと思っていましたが、リニューアルはますますすごくなってます。
蔵書数
杉並区随一の蔵書量を誇る中央図書館。その数69万4,324冊(保存書庫にしまってある本も含む)。そのうち児童書はなんと16万1,537冊。ぱっと見そんなにたくさんあるのかな?と思いましたが保存書庫にしまってある本も多いそうで嬉しいラインナップ。都内各所から来館する方も多いというのもなるほどです。
来館者数
リニューアル前は年間通して1日平均1,000人ほどの来館者数だったそうですが、オープン当日は開館前に80人ほどの行列ができ約2,400人もの来館者。土日などお休みの日は2,000人、平日でも1,000人を超える来館者数で好評のほどがわかりますね。親子連れや若い方の来館がぐっと増えたそうです。
土日は開館直後からすぐ閲覧席が満席になってしまうようです。ソーシャルディスタンスで席が半分になっていることもひとつの要因ですのでコロナ禍が落ち着いたら緩和されるのではないでしょうか。また、お天気の日より雨の日のほうが若干空いているそうです。
閲覧席
いままで190席だった閲覧席を外が見渡せるカウンター席や机を増設して390席に。これも区民の声で座席が増えたそうです。外の緑がよく見えて気持ちいいので窓際のカウンター席がおすすめかも!
ウッドデッキ
明るいウッドデッキのスペース、本の広場ができました。「自然との共生」がコンセプトというその言葉通り、緑に囲まれた図書館になりました。隣接する読書の森公園とウッドデッキがつながっているので晴れた日は外でのんびりおしゃべりしたり、読書したりが可能です。茂りすぎていた木々が明るく整備されたので晴れた日にはグループで談笑している姿を多くみかけるようになったそうです。
カフェ
1階におしゃれな木目調のカフェコーナーができました。カフェ内にも本がおいてあり、借りた本を読むことができます。ソファーも北欧風でおしゃれな家具がおかれていてゆったり優雅な気分で過ごすことができます。気分転換にコーヒー、そしてさらにはカフェからウッドデッキに出ることもできます。
データサービス
以前は、添え付けのパソコンのみでしたがタブレットPCの貸し出しも始めました。
また、無料Wi-fiも利用できます。新聞記事などのデータベースや国会図書館の一部蔵書データのプリントアウトサービス(有料)もできたのでかなり調べものが便利になりました。
親子で来館しても大丈夫?
すぎラボ世代に気になるのは子連れでも大丈夫かどうか。親子連れにたくさん来てほしいということで小さなお子さんと一緒に来館しやすい工夫がいっぱい。随所に区民の声が反映されています。
児童書コーナー
児童書コーナーは「こどもの本」とおしゃれなネオン看板が出迎えてくれてワクワク。子どもが本を手に取りやすいように目線に合わせて低く本棚が設置されています。なるべく表紙をみて本が取れるようにたくさんの絵本が表紙面を展示して並べられています。机も椅子も子ども用ミニサイズでカラフル。
そして何と言ってもイチオシは、靴をぬいでゴロゴロできる小上がり読書スペース「おはなしのへや」。赤ちゃんを膝にのせて声を出して読み聞かせできちゃうので親子でリラックス読書タイムが過ごせます。実際、取材日も赤ちゃんが楽しそうにハイハイしてました。
毎週水曜日の午後3時30分からは子ども向けお話会という読み聞かせイベントも開催されていて好評とのことです。現在コロナ禍では人数制限しているので人数が多い時は2回に分けて開催などの工夫がされています。
乳幼児連れにも
広々としているのでベビーカーでも難なく各所移動ができます。児童書コーナーは1階から2階へ移動しましたがエレベーターがあるので大丈夫。
2階は親子トイレも設置されていて小さいサイズの子どもトイレはもちろんのことカーテン付き授乳コーナー、粉ミルク用お湯マシーン、オムツ替え台、着替えコーナーと乳児づれにうれしい設備があります。ミルク用のお湯設備は大きな百貨店くらいしか無かったりするので乳児連れには本当に有難いです。
ガラス張りで太陽の光が降り注ぐ明るい雰囲気の図書館なので子どもたちも自然と本を手に取って好きになるんじゃないかと思います。
中高生にも
中高生のための「YAコーナー(ヤングアダルトコーナー)」ができました。以前は本棚だけのコーナーだったそうですが、ソファや机のあるルームができました。子どもと大人との中間にあたる年代。大人への階段をのぼり始めている世代に向けてライトノベルや進路、就職に関する本がルームいっぱいに並べてあり閲覧することができます。おしゃれな部室をイメージした雰囲気です。中高生はヤングアダルトコーナー、小学生以下はとなりの児童書コーナーと兄弟できてもそれぞれ楽しめそうです。
親子向けイベント
地下1階にはイベントホールがあり劇団による子ども向け人形劇などの企画があるそうです。イベント情報の詳細は図書館内に設置されているおたよりや図書館ホームページに掲載されるので要チェックです。
取材を終えて
とにかく広くて明るい図書館で今までの図書館のイメージとは全くちがっておどろきました。杉並区民の声を聞いて丁寧に作ってくださった方々の思いがつまっているのを感じました。緑あふれる杉並区民自慢の図書館ができてうれしいです。通いつめたいところです。
すぎラボライター さくら
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