小学校の受験ってどんなもの!?2人のママに聞きました(令和3年1月1日)

 

ページ番号1063402  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

小さい・可愛いとばかり思っていた我が子にも、ふとした瞬間に大きな成長を感じることがあります。あれがイヤ、これがイヤとわがままばかり言っていたかと思えば、突然「大きくなったらこんな風になりたい。」などと将来の夢を語るようになったり、泣いてばかりだったかと思えば、ある日ケガをした親のことを心配したり、お手伝いをすすんでしてくれるようになったり。いつまでも小さい子どものままではいないのだな、と実感すると同時に、親として子どもに合った教育を考えなければいけないと感じることもあります。
今回は小学校受験を経験した森下さんと中野さんの2人のママに、小学校の受験事情についてお話を伺いました。

お話を伺ったママさんのご紹介

森下さん

今年、お子さんの私立小学校の受験を終え、令和3年4月から私立小学校に通学予定。自宅でネイルサロンを運営しながら子育て真っ最中の方です。

中野さん

平成28年にお子さんの小学校受験を経験。現在、お子さんは私立小学校の4年生。専業主婦のかたわら、上のお子さんと2人の子育てに奮闘中。今回は小学校受験の先輩としてお話を伺いました。

子どもに小学校受験をさせようと思ったきっかけ

子どもの勉強をみる両親のイラスト

私立小学校と聞くととても敷居が高いように感じてしまうのですが、最初に子どもに小学校受験をさせようと考えたきっかけを教えてください。

中野さん:「通っている幼稚園が私立幼稚園で、そのまま小学校受験ができる幼稚園でした。その幼稚園に通っている子どもはほぼ全員が受験をするという環境でしたので、自然と小学校受験を考えました。」

森下さん:「考えている小学校が高校まで内部受験ができる学校でした。杉並区では中学校受験の倍率が非常に高くとても苦労すると聞いていました。時期は少し早いですが親も一緒に頑張って小学校受験をすることにより、その後、一貫した教育を受けられるということも検討する大きなきっかけになりました。」

お2人はその時の子どもの周りの環境や、長期的な子どもへの教育を見据え、小学校受験を視野に入れて検討をしました。
置かれた環境や教育に対する考え方は人それぞれです。子どもと一緒に考え、広い視野でその子に合った進路を選んでいきたいものです。

小学校の受験対策

さて、小学校を受験しようと決めたものの、どんな学校を受験するか、何から始めれば良いか、迷う方も多いのではないでしょうか。
小学校受験に当たって必ず必要となる情報集めと子どもへの勉強のさせ方について伺いました。

小学校受験の情報集め

受験対策に最も必要な情報集めをどのようにしたのか教えてください。

中野さん:「受験する学校によって試験の内容や教育方針もさまざまです。それにより受験対策も変わってきますので、情報集めは念入りに行う必要があります。私の子どもが通う幼稚園では親同士で情報を共有し合うということはあまりなかったので、学校見学に行くなどして自分で調べる他、通っている塾からの情報を頼りにしていました。」

森下さん:「私の幼稚園では親同士が情報交換を積極的に行っていましたので、受験する小学校の試験内容が例年と違うなどの情報はすぐに教えてもらうことができました。それでもやはり信頼できる情報としては塾からの情報というのが大きかったです。」

教育のプロである塾からの情報は信頼できる情報の1つといえるようです。また塾だけでなく、自分で見たり聞いたりしながら広く情報を収集することが大切です。

小さな子どもへの勉強のさせ方

小学校受験をするのは遊びたい盛りの5歳から6歳の子どもです。親が勉強をさせようにもなかなか勉強してくれることなどないのではと心配になります。お2人に子どもに勉強をさせるコツについて伺いました。

森下さん:「どうしても遊びたい気持ちが強い時期なので、子どもに勉強をさせるのは本当に大変です。そんな中で大切にしていることは日々の習慣づけです。幼稚園から帰ってくるのが大体午後3時なので、毎日午後3時から勉強をする、ということを習慣にするようにしています。特に大事なのは子どもにだけやらせるのではなく、親も一緒に勉強するということです。
もちろん習い事があってその通りに行かない日もありますし、机に向かったけれど遊びが始まってしまってどうしても勉強をする気がしない日はあまり無理強いしないようにしています。」

中野さん:「私の子どもの場合、歳の離れたお姉ちゃんの影響が大きいように思います。お姉ちゃんが全然勉強しない子なのですが、その反動もあるのか、私があれこれ言わなくても毎日の宿題も自分からすすんで取り組んでいます。私は教えてほしいと言われれば教えますが、子どもの気持ちを尊重してこちらから手を貸すことはしないように気をつけています。」

子どもによって勉強に対する意欲もさまざまです。子どもの特性に合わせた親のフォローというのが大切なのかと思います。大切なことは、決して無理強いせず子どもの気持ちに寄り添いながら自然と勉強するようにさせてあげるということなのかもしれません。

私立小学校の良い点と心配な点

実際に私立小学校に通うようになって感じた良い点や心配な点は気になるところです。既に私立小学校受験を終え、実際に通ってみた感想を伺いました。

私立小学校に通う良い点

中野さん:「受験ということに子ども自身が一生懸命取り組み、その成果を得たということは大きな自信になったと思います。勉強をすることの意味について考えるようになり、そのことについて親子でよく話していますし、色んな事に対して目標を持つようになったと実感しています。
そのように何か1つのことに取り組み、同じように自信を得た子ども達に囲まれて送る学校生活というのは、日々の生活環境という意味で親としても大きな安心感があります。
また、色んな学校・先生がいますが、私の子どもの通う学校では子どもに対するケアがきめ細かいということを感じています。学校での勉強においてつまずいていると考えらえる部分があると、学校からその部分について家庭でもフォローをして下さいと連絡をいただけます。勉強に限らず、日々の学校生活全般においてもそのように注意深く子どもを見て下さっていると感じられるので、毎日安心して送り出すことができます。」

私立小学校に通うことで心配なことはある?

学校生活における環境面の安心感だけでなく、受験を経験することそのものからも大きな成長が得られる小学校受験ですが、心配となるようなことはあるのでしょうか。お話を伺いました。

森下さん:「学校が教育にとても力を入れているので、その反面、勉強についていけなくなるのではという心配はあります。ただし、途中で学校を辞めるというのは絶対に避けたいです。学校からはその日の勉強をきちんと毎日家庭で復習すれば、塾に行かせなくても大丈夫と聞いていますので、学校に任せきりにせず、親も子どもと一緒に勉強することでフォローしていきたいと考えています。」

合格・入学して終わりではなく、家庭でも継続的に子どもの勉強や生活をフォローしてあげる工夫が重要ですね。

中野さん:「自宅から学校までが遠いというのは心配です。電車とバスを使って片道1時間程かけて通学しているのですが、東日本大震災のように電車が止まってしまったり、登下校時の緊急連絡用に持っているスマートフォンが通じなくなってしまったりしたらどうしようという気持ちがあります。
ただ、そうしたことも日々話すことによって普段から非常時のことを考えるようになったようで、公衆電話から電話をしてきたり、困っているお友達にスマートフォンを貸してあげたりもしているみたいです。」

日常の生活にどんな危険があり、それに対してどう備えるかというのは学校が遠いからこそ日々考えられているのかもしれません。

ところで、学校が遠いと近所の子どもと遊べなくて寂しい思いをすることはありませんか。

中野さん:「確かに、放課後は学校に残って遊ぶことはできますが、公立学校のように学童クラブのようなケアはありません。しかし、子どもが野球を大好きなことが幸いしました。自宅の前がグラウンドになっているのですが、そこで違う学校の野球チームがよく練習をしているので、その練習に飛び入りで参加し、野球を通してとても仲良くなっているようです。そんなこともあって、当初心配していた近くに友達ができないのではないか、ということは全くありませんでした。」

共通の趣味を通して友達ができるというのは大人も子どもも変わらないのです。
心配な点はいくつかあるものの、家庭でのフォローや気を付けなければいけないことを親子で話し合ったりすることでクリアできるものが多いように感じられました。

これから小学校受験を考えるママ・パパ達に向けて

最後に、これから小学校受験を考えるママ・パパ達に向けて何かアドバイスがありましたら教えてください。

森下さん:「親が子どもに勉強を教えている時が本当に辛かったです。子どもが勉強しようとしない時や簡単な問題にも答えられない時など、どうしても怒ってしまいそうになることがありました。でも、親と子どもが一緒に勉強できる機会というのは小学校受験以外にはない非常に貴重な機会です。このたった1年から2年のわずかな時間をそのように捉えて、ぜひ子どもの才能を褒めて伸ばしてあげるようにしてあげてください。」

中野さん:「学校によって試験内容もさまざまですが、小学校受験は中学校受験のように出された問題に対して明確に答えがあるようなものばかりではありません。ごはんの食べ方やお手伝いなど、日々の生活が問われるものも多くあります。無理矢理やらせていることはすぐにわかってしまいます。そういう意味では日常生活をいかに大切に送っているか、生活態度や他人への気づかいなど、生きるにあたり大切なことを自然に教え、子どもに身につけさせられるかが重要です。」

親が無理矢理押し付けるのではなく、親も楽しみながら余裕を持って一緒に学ぶ工夫が大切ですね。
毎日のことなのでなかなか思うようにいかない時もあるかもしれませんが、親も含めて日々の生活を振り返りながら、またとない機会と思って取り組んでいきたいですね。

取材を終えて

子どもの成長を感じると子どもの教育を検討する時期がもう始まっているのかもしれません。小学校受験も選択肢の1つとして、子どもの意見を聞きながら、検討してみるのも良いのかもしれません。
また、小学校受験は中学校受験と違って、親が子どもと一緒に勉強できる貴重な機会です。毎日のことなのでとても大変ですが、決して怒らず、子どものやる気を引き出しながら、貴重な機会と思って子どもの才能を伸ばしていけると良いですね。

すぎラボライター あらゆ。

 

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