入園・入学グッズの生地選び(平成28年3月1日)

 

ページ番号1020072  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

春は新入園・入学の季節です。
入園・入学に備えて4月までにあれを作らなくちゃ、これを作らなくちゃ、なんてお宅も多いのではないでしょうか。
そこで、すぎラボママが過去に積み上げた知識から、入園・入学グッズ作成のための布選びを伝授します。

思案する人のイラスト

布の種類について

「肌触りが良いから」。「安いから」。そんな理由だけで布を選んではいませんか?
場合によっては、作り始めてから「こんなはずじゃなかった」なんてことも!

入園、入学グッズに使われる代表的な布の特徴と作成に向いているグッズ一覧を作成しましたので、布屋さんに走るまえにぜひ一度、目を通してみてください。

綿ブロード

一般的な薄手の綿布で、値段も安く柄も豊富。
乾きは早いが洗濯でシワになりやすいのが少々欠点。

向いているグッズ:布団カバー、巾着袋、スモックなど

シーチング

綿ブロードより少し厚手の布。
ちょっと織りが粗いけれど、綿ブロードと同様に扱える。

向いているグッズ:布団カバー、巾着袋、スモックなど

TCブロード

「T/Cブロード」と表記されることもある。
綿ブロードが綿100%であるのに対して、TCブロードは綿にポリエステルが混合してある。
そのため、シワになりにくく、洗濯しても乾燥が非常に早い。

向いているグッズ:布団カバー、巾着袋、スモックなど

ダブルガーゼ

肌触り風通しは抜群だけど、やはり洗濯でシワになりやすい。
強度にちょっと不安ありなので、ハードな使用には向かないかも。
生地自体がほつれやすいため、ファスナーやボタンなどを付けるのには向かない。

向いているグッズ:赤ちゃん用品、ハンカチ、布団カバーなど

ニット生地(フライス等)

肌触りは確かにいいが、伸びるのでとにかく縫いにくい。
裁縫初心者には「かなり」おススメしない。
物によっては夏には暑く感じるかもしれない。

向いているグッズ:赤ちゃん用品、ハンカチなど

オックス系

キャラクターなどがプリントされている、レッスンバックを作るような厚手の布。
ちょっと固いので肌触りはいまいちかもしれませんが、布団カバーとしても使えなくはない。
厚みがあるぶん乾きは遅いけれど、しわになりにくいので洗濯後の扱いはかなり楽。

向いているグッズ:レッスンバッグ、内履きバッグ、布団カバーなど

帆布

某バッグ屋さんでも有名な、船の帆に使われていた厚手で丈夫な布。
色々な厚さがありますが、あまり厚いものを選ぶと布が重なる部分が厚くなりすぎて家庭用ミシンでは針が折れてしまいますのでご注意を!

向いているグッズ:レッスンバッグ、内履き入れなど

キルティング

2枚の布の間に綿を挟み縫い合わせた生地。
クッション性があるので、レッスンバッグやリュックなど、重量のあるものを入れる入れ物に最適だが、間に綿が挟まれているため洗濯の乾きは遅い。

向いているグッズ:レッスンバッグ、内履き入れなど

その他の生地について

その他にも、生地屋に行くとウールやシルク、フリースやアムンゼンなど、さまざまな生地があります。また、同じ名前の生地でも、材質や織り方で風合いや生地の強度が変わってきます。不安ならば、生地屋のスタッフや、詳しい人に相談してから生地を選びましょう。
 

初心者にオススメの生地

ここまで、さまざまな生地をご紹介しましたが、上記にも書いたように、生地には縫うのが難しい、扱いが難しい生地もあります。グッズ別に最も適した生地をまとめると、次のようになります。

  • バックや上履き入れ → キルティング、オックス
  • 布団カバー → 綿ブロード、シーチング、TCブロード
  • スモック → 綿ブロード、シーチング、TCブロード

キルティング、オックスは、入園、入学グッズ制作用に、子供が喜ぶかわいい柄やキャラクター柄が揃っていますよ。
 

生地の柄を選ぶ

布を買う時に意外と気にしていないのが柄の向きです。

例えば底が袋状になったものを縫う場合、柄が一方向に向かっているものを選んでしまうと、前と後ろを1枚ずつバラバラにしてから縫い合わせないと、出来あがりの片面の柄が上下逆さになってしまいます。

柄が逆さになることの説明イラスト


上下逆さになった記事の写真
柄が上下逆さになってしまった例

布団カバーなら裏側が逆さでも「まぁいいか」となるかもしれませんが、バッグとなるとちょっと考えますよね。

かわいいけれど、いざ裁断するときに想定したものと違っている、なんてことになってしまわないよう、上下左右のない柄を選ぶか(例:下記写真(2)(3))、もしくは柄を合わせるための余分(パターン位置を合わせるためのズレ分、増えた縫い代分など)を計算して必要な布量を買ってくるよう、お気をつけください。


柄の入った生地その1
写真(1)柄が全て同じ方向を向いているので、柄の向きに注意が必要

柄の入った生地その2
写真(2)上下左右のない柄なので、上下は気にしなくてOK

柄の入った生地その3
写真(3)柄があっても向きがバラバラなので、上下は気にしなくてOK

その他

薄地用、厚地用、ニット用などがありますが、基本的には薄地用で問題ないと思います。
ただ、布と糸の素材が違うと洗濯した時の縮み方に差が出るため、縫い目部分にシワが寄ることがあります。
そのため、できるだけ同じ素材の糸を使用した方がベストです(但し糸の種類を複数使用することが絶対にダメ、ということはありません)。

水通し

布は初めに一度水通し(軽く洗濯)をし、アイロンで布目を整えてから裁断・縫製にとりかかった方がきれいに仕上がります。
ですが、水通しも何もせずそのまま切って縫ってしまっても、一応それなりの形にはなります。
洗濯時に多少縫い目部分が引きつれるかもしれませんが、両手で引っ張って伸ばしてやれば大抵のものはそれなりに戻りますので、あまり神経質にならなくても大丈夫かと思います(生地の種類によりますのでご注意ください)。

最後に

お手製グッズを作るのはなんだかんだ言ってもやっぱり大変。
布屋さんに行くのも、小さい子どもを抱えていると一度で済ませたいもの。
せめてイメージだけはバッチリ決めて、手際良く進めたいものですね!


笑顔の人のイラスト

 

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