グリーンインフラを活用した取り組み

 

ページ番号1094778  更新日 令和6年12月9日 印刷 

グリーンインフラとは

「グリーンインフラ」とは、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境が持つ多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりを進める取り組みです。

社会課題の解決を図る社会資本整備やまちづくり等に自然を取り入れ、課題解決の基盤として、その多様な機能を持続的に活用するものです。

「グリーン」は、「ネイチャー(自然)」であり、樹木や花等 の「みどり」のみならず、土壌、水、風、地形といったものも含まれます。

経緯・今後の取り組み

東京都豪雨対策基本方針の改定【令和5年12月】

昨年12月に「豪雨対策基本方針」を改定し、目標降雨を10ミリメートル引き上げ、1時間に85ミリメートルまでの降雨には、「河川・下水道の整備」、「流域対策(雨水流出抑制対策)」により、浸水被害を防止するとともに、目標を超える降雨に対しても、もしもの備えとしての「家づくり・まちづくり対策」にグリーンインフラを活用した取り組みを位置付けています。
こうした状況を踏まえ、区では、実行計画において、令和6年度から道路の透水性舗装や区立施設等での雨水浸透(貯留)施設整備の取り組みを強化することに加えて、自然の持つ機能を活用したグリーンインフラによる雨水流出抑制対策に取り組むこととしました。

流域治水の取り組みに関する連携協定【令和6年5月20日】

流域治水に関する専門技術の研究や推進に向けた学びの場の提供、住民との新たなコミュニティの形成などに取り組んでいる゙「流域治水を核とした復興を起点とする持続社会」地域共創拠点゙と令和6年5月20日に連携協定を締結しました。

【知る】知識・取り組みを知ろう

みんなで「知ろう」グリーンインフラ

グリーンインフラに関する基本的な知識、身近な取り組み事例などについて、専門家から教えてもらう機会をつくります。

第1回 みんなで「知ろう」グリーンインフラ【令和6年7月21日】

第2回 みんなで「知ろう」グリーンインフラ【令和6年10月20日】

第1回 みんなで「知ろう」グリーンインフラ

地球温暖化などの影響により、大気全体の気温が高くなっており、太平洋高気圧が強まれば、ここ10年の暑さを上回って、令和5年(2023年)に匹敵するような猛暑になることが予想される中、1時間に50ミリメートルを超すような豪雨の回数も増加傾向にあることから、水害から区民の生命や財産を守るためには、区民と産・学・官が一丸となって浸水対策に取り組むことが急務の課題となっています。
そこで、これまでの河川や下水道などの整備と合わせて、自然環境の持つ機能を活用したグリーンインフラについて、区民の皆さまと共に考え、推進していくことで、この気候変動対策に取り組んでまいります。
そのため、令和6年5月20日にグリーンインフラの専門家集団である学識経験者のチームと連携協定を締結しましたので、区民の皆さまに「グリーンインフラとは何か?」「流域治水とは?」など知っていただく機会を設けました。

日時
7月21日(日曜日)午前9時30分~正午
場所
井荻小学校(杉並区善福寺1丁目10番19号)
講師
熊本県立大学 島谷 幸宏 特別教授ほか
参加者
45名

熊本県立大学 島谷特別教授からの講演

「グリーンインフラって何?流域治水って何?」について1時間講演してもらいました。

講演写真1

講演写真2

講演写真3

意見交換・質問タイム・施設見学

1班7人~8人ずつA班からF班に分かれて、意見交換・質問タイム・施設見学(井荻小学校の雨庭・田んぼ)を実施しました。

意見交換・質問タイムの写真1

意見交換・質問タイムの写真2

雨庭見学の写真

田んぼ見学の写真

意見・質問等付箋写真1

意見・質問等付箋写真2

第2回 みんなで「知ろう」グリーンインフラ

雨水の流出を防ぎ、水害の被害を軽減するためには、「土」の浸み込む力を活用します。「土」の浸み込む力を最大限活用するためには、どのような土の状態がいいのでしょうか。
カエル博士が善福寺公園内の土を使って浸透実験を行いました。

日時

令和6年10月20日(日曜日)

第1回 午前11時15分~
第2回 午後1時15分~
第3回 午後2時15分~

場所

都立善福寺公園内 遅野井川のあずまや付近

参加者
27名

カエル博士から浸透実験についての説明

川の水は、どこから流れてくるのでしょうか、川の水の源は、雨です。
昔は、みどりなども多く川に流れる前に地面に浸み込む量も多かったため、川に流れる水は少なかった。
今は、都市化が進み、道路や駐車場、コンクリートの施設が多くなり、地面が固められたことによって、降った雨が土などに浸み込む量が減り、川に流れる水の量が多くなり、洪水になってしまう要因にもなっています。

降った雨のうちどのくらいの量が土に浸み込むかによって、洪水への影響が変わってきます。土地の状態によって、浸み込む量が違うとされています。
グラウンドだと1時間に約7ミリメートル、農地だと1時間に約215ミリメートルなどと言われています。
土地の状態によって、本当に浸み込む量が違うのでしょうか。今回は、状態の違う土地3箇所で水の浸透実験を行っていただきます。

浸透実験説明の様子

浸透実験の場所

A地点の様子

B地点の様子

C地点の様子


浸透実験場所の特徴

A地点の主な特徴

B地点の主な特徴

C地点の主な特徴

土が固い 木の真下 木の真下
人が歩く道 土がやわらかい 土がやわらかい
日陰 日向
草が生えていない 下草があまりない 下草が多い

各地点にリングを設置し、1リットルの水を入れて、1分間で浸み込んだ量を調査シートに記入してもらいました。

浸透実験中の様子

浸透実験器具1

浸透実験器具2

浸透実験結果シートの画像1

浸透実験結果シートの画像2


実験の結果

浸み込みやすさはC地点、B地点、A地点の順番になりました。

踏み固められた土よりも日向で下草がある土のほうが下草の根っこ等もあり、浸透しやすいことを体験できました。

その他のコーナー

今回の実験は「善福寺川を里川にカエル会」が主催で開催する「善福寺発見2024」と区が共催で実施しました。
「善福寺発見2024」では、この実験のほかにも、以下のブースを実施しました。

わが家の「水害ハザードマップ」コーナー
水害ハザードマップの見方を解説
善福蛙の「ものしり」コーナー
善福寺川クイズや、グリーンインフラについての解説等

ハザードマップパネル展示の様子1

ハザードマップパネル展示の様子2

善福寺川発見の様子

すぎなみフェスタでパネル展示と雨葉体験

令和6年11月9日(土曜日)に桃井原っぱ公園で、グリーンインフラについてのパネル展示と雨葉体験を実施しました。

雨葉説明パネル

雨葉展示の写真

パネル展示の写真

【気づく】区政の取り組みに気づき 気づいたグリーンインフラのアイデアを聞かせてください

キックオフミーティング(グリーンインフラから始める水害対策)【9月7日】

日頃、区政にかかわる機会の少ない方を含め幅広い区民の方に参加していただき、区政への関心を高め理解を深めるとともに、さまざまな意見やアイデアを伺うことができました。

日時

令和6年9月7日(土曜日)

1部 午前10時~午後0時30分

2部 午後2時~午後4時30分

場所
杉並区役所西棟6階第4会議室
当日のプログラム
  • 区長からの話
  • ファシリテーターによるアイスブレイク
  • 土木計画課からの「グリーンインフラ」に関する説明
  • 参加者によるカードゲーム
  • 参加者によるグループトーク
  • 全体トークとまとめ
いただいた主な意見
  • 趣味で楽しんでやっていたことが、実は「グリーンインフラ」だったことに気づいた。
  • 生活の中で自分ができることから「知る」→「気づく」ことが大切だと感じた。
  • 情報発信・啓発が大切。ひとりひとりができることなど
  • 「グリーンインフラ」がとても幅広い概念であることが分かった。
  • 課題解決型グリーンインフラカードゲームは『グリーンインフラが何なのか』を具体化・イメージ化できるツールで、小中高の学びの教材になると感じた。
  • 「グリーンインフラ」はたくさんのツールがある、まずは身近なところから始めたい。

キックオフミーティングの写真1

キックオフミーティングの写真2

【考える】みんなで考えてみましょう

グリーンインフラ推進会議

グリーンインフラや流域治水について、共に考える、意見交換を行う機会をつくります。

全3回を予定しています。区内の治水対策などに関して情報提供を行い、参加者に情報を知っていただいたうえで、意見交換を進めたいと考えていますので、毎回、同一の参加者としています。

日時

第1回 令和6年10月27日 午後1時30分~午後4時30分

第2回 令和6年12月14日 午前9時30分~正午

第3回 令和7年2月2日 午後1時~午後3時45分

場所

第1回・第2回 柏の宮公園 学習室

第3回 杉並区役所中棟6階 第4会議室

第1回(仮称)グリーンインフラ推進会議を開催しました。

シンポジウム「雨にわをつくろう!~地域で始める雨への備え」の開催について

武蔵野市で開催するシンポジウムに参加します。

都市部の豪雨対策として「雨をしみこませる」ことに着目し、誰もが取り組める「雨にわ」の実践とその効果計測の取り組みを紹介します。
また、これから都会で始めることができる参加型の「流域治水」を考えます。

日時
2024年12月22日(日曜日) 午後0時30分~4時30分 午後0時30分~1時は現場見学会(任意参加)
形式
会場参加のみ
対象
一般(60名程度)
参加費
無料

プログラム(敬称略)

  1. 「雨にわNbSプロジェクト」の概要   笹川みちる 雨水まちづくりサポート
  2. 雨にわ事例報告
    (1)世田谷区 おでかけひろばFUKU fuku(2022~23)角屋ゆず 一般財団法人世田谷トラストまちづくり
    (2)武蔵野市 むさしのエコreゾート(2024)笹川みちる 雨水まちづくりサポート
    (3)世田谷区 雨にわトライ(2024) 神谷博 雨水まちづくりサポート
  3. 雨にわの計測と効果評価
    屋井裕幸 公益社団法人雨水貯留浸透技術協会、尾崎昂嗣 雨水まちづくりサポート
  4. 関連自治体での雨水とグリーンインフラの取り組み紹介
    (1)世田谷区 土木部 豪雨対策・下水道整備課
    (2)武蔵野市 環境部 下水道課
    (3)杉並区 都市整備部 土木計画課
  5. パネルディスカッション:話題提供者、フロアのみなさんとの意見交換
    モデレーター: 向山雅之 雨水まちづくりサポート
    コメンテーター:竹内智子 千葉大学大学院園芸学研究院 准教授、武蔵野市都市計画審議会

申し込み

主催

NPO法人雨水まちづくりサポート

問い合わせ先

amemachi.supo@gmail.com

PDFファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、アドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウで開きます)からダウンロード(無料)してください。

 

このページに関するお問い合わせ

都市整備部土木計画課土木調整グループ
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-3316-2470