就学支援相談とは?(令和3年9月15日)
「うちの子、学校でみんなとうまくやっていけるかしら?」
そんな心配をする親御さんは少なくないでしょう。
でも、もし、通常の学級ではなじまないかもしれないと悩んでいるようなら、就学支援相談を利用してみてください。
特別支援学級、特別支援学校〔済美養護学校、都立視覚障害・聴覚障害・肢体不自由特別支援学校(訪問学級も含む)〕への進学や、通常の学級に通いながら特別支援教室に通うなど、お子さんに合った教育の体制について、お子さんと保護者の方の希望を尊重しながら、必要な支援について情報の提供をしてもらえます。
詳しいお話を聞きに、特別支援教育課就学支援相談係(就学前教育支援センター内)を取材してきましたのでお伝えします。
特別支援教育課就学支援相談係は、就学前教育支援センターの中にあります。
相談するかどうか迷っている方へ
どんな場合に就学支援相談を受けたらいいですか?
杉並区内にお住まいの5歳児から中学生を対象に、学校での過ごし方、学習、行動特徴に関することを相談できます。
診断名は必要ありませんが、特別支援学校や特別支援学級、通常の学級で特別支援教室へ通うことを希望している場合、もしくは、迷っている場合に相談してください。
保護者が心配な場合のほか、通っている幼稚園等の就学前施設や、小学校、中学校の先生からの勧めで来る方もいます。
具体的には下記のような内容を相談できます。
- 区立特別支援学校または、特別支援学級への進学の相談をしたい
- 入学後の校内支援(学校生活を円滑に過ごすための手立て)について相談したい
- 都立特別支援学校(視覚障害・聴覚障害・肢体不自由特別支援学校)へ進学するための手続きをしたい
- 就学支援シート(就学前の支援を学校に引き継ぐ資料)を活用したい
- 義務教育終了後の支援体制について知りたい
子どもが小さいうちに相談してもいいですか?
基本的には5歳から中学生のお子さんの相談を受け付けています。
もっと小さい子のご相談も受け付けできますが、お子さんは成長するものですし、特に年中から年長にかけて大きく状況が変わることも多いので、現状で選択肢に含まれる就学先についての情報提供のみとなります。具体的な検討は年長になってからご相談ください。
就学後も、状況が変わりましたら、必要に応じてご相談ください。
すぐに予約がとれますか?
お電話いただいてから、なるべく早く面談の日程を調整させていただきます。
ご都合によりますが、ほとんどが、2週間から1カ月の間に相談日を設定し、お話を伺っています。
相談時間はどれくらいですか?
1時間程度です。
多くは1回のみの場合が多いですが、複数回、相談に来られる方もいます。
小さい兄弟を連れて行ってもいいですか?
預けるのが難しい場合はご兄弟もご一緒でも結構です。ただし現在は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、なるべく少人数での来所をお願いしています。
何か準備が必要ですか?
就学支援ファイル(就学相談票【すばる1】)に記載いただき、お持ちください。
ほかに、診断書、心理検査所見、療育手帳、療育の記録などがあればお持ちください。
相談後の流れ (期間はあくまでも目安です。締め切り等を示すものではありません)
通常の学級
- 8月~10月
- 特別支援教育課で就学支援相談を受ける
- 10月~11月
- 地域の指定校にて就学時健康診断を受ける
- 12月中旬以降
- 学務課より、就学通知が届く
- 入学まで
- 就学支援シート【すばる2】を作成し、それをもとに学校と連絡を取り、面談する。その際、就学後に配慮してほしいことなどを相談する。この時希望があれば、就学支援相談員が同行して、学校と保護者の橋渡しをすることもできる。一度で合意が得られない場合は、複数回の面談も可能。
特別支援学校・特別支援学級
- 6月~10月
- 特別支援教育課で就学支援相談を受ける
- 検討申込書の記入・提出
- 特別支援学校・特別支援学級の見学
特別支援学級は、小学校各校で年に1回、中学校は同一の日程で年に2回、教育委員会主催の見学会が開催されます。区立特別支援学校の見学は年2回の日程であります。 - 特別支援教育課で就学支援相談を受ける
- 9月~1月
-
特別支援学校・特別支援学級入学検討部会で検討する(合同面接(注)か書類審査)
(注)令和3年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、個別面接が中心となります。
検討の際には、在籍している園の担任の所見や心理検査結果資料、医療情報、在籍園の様子を併せて検討します。これに向けて検討の申し込みをしますが、各機関への問い合わせは、保護者が同意をした場合に行うことになります。 - 9月~2月
-
入学検討部会の結果についての合意形成
合意にいたるよう、学校と保護者の間で話し合いがなされます。この時、希望があれば、就学支援相談員が同行して特別支援学校や特別支援学級を保護者と一緒に体験することができます。必要なときには、学校と保護者の橋渡しをすることもできます。
おわりに
お話を聞いた中で、「ご本人と保護者の意向を汲み取ることが、学校教育法施行令にて定められており、その原則に則って相談に応じています」という言葉がありました。確かに、学校教育法施行令に、保護者および専門家の「意見を聞くこと」と、記載されています。
子育て相談というと、思いをひたすら傾聴してもらって気持ちを楽にするような、カウンセリングに近いものが多いですが、就学支援相談については、第三者として保護者の方針を聞き、就学先に関する情報提供を行う流れで、会議に近い印象を受けました。お子さんに関わっている方たちの見解を勘案し、学校側の事情も踏まえた上で、就学の時点で最もふさわしい就学先の選択に至る仕組みになっているようです。
詳細については、杉並区のホームページからご確認頂けますので、迷っている方は、一度お電話してみてはいかがでしょうか。就学中も相談が可能です。
すぎラボライター ヤリタガリ
このページに関するお問い合わせ
子ども家庭部管理課庶務係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0686