令和3年・イマドキ保活 その(1)保育園探しの基本を聞いてきました(令和3年6月15日)
赤ちゃんとの新しい生活が始まり、てんやわんやの毎日の中、そろそろ気になるのが保育園。でも、保育園探しって何から始めればいいの?どんなことを調べればいいの?と戸惑うこともあるのではないでしょうか。
そんなこれから保育園探しを始めるママ・パパ達のために、2回にわたって保育園探しのサポート記事を書かせていただきました。
今回は保育課の担当者に取材した内容をもとに、保育園探しの基本ともいえる、おおまかなスケジュールや見ておくべき情報・ポイントなどをお伝えします。
なお、次回は保育園探しのコツや情報収集方法などをお伝えする予定です。
保育園ってどんなところ?
さて、保育園を探そうと思っても、今まで職場と自宅の往復がほとんどで、そもそも保育園とはどんなところなのか、イメージが湧いていない方も多いと思います。保育園を探すにあたって、どのようにイメージを膨らませれば良いのか、聞いてみました。
保育園に直接聞いてみる
保育園に問い合わせをする電話で、“保育園とはどんなところですか?”と直接聞いてみるのが一番です。正直に“保育園のイメージが湧いていません”とお話しいただければ、園児たちが毎日どのように過ごしているか、年間を通した行事はどんなものがあるか、給食の内容、毎日の持ち物などについて、親切に教えていただくことができます。
保育園が行う行事に参加してみる
保育園によっては曜日を決めて園児が地域のお子さんと一緒に園庭で遊べたり、地域のお子さん向けに身体測定を実施していたり、一部の行事に参加することができたりします。
そうした行事に参加することで、保育園のイメージを膨らませることができます。
なお、今年も新型コロナウイルスの感染拡大により、例年通り行事を実施していない可能性がありますので、各保育園に問い合わせてください。
園見学をする
電話などで、各保育園に園見学の問い合わせをしてみてください。実際に保育園やその保育園に通う園児の様子を見ることで保育園の考え方や過ごし方をよく理解することができます。また、保育園見学は1つだけでなく、複数見て回ることで比較して考えることができます。
保育園探しっていつから始めればいい?
4月から保育園に預けるという方が多いですが、4月から預け始めるとして、いつからどのようなことを始めれば良いのか、聞いてみました。
保育園見学は8月頃から
区が申込窓口となる認可保育園は10月から申込を受け付けます。しかし10月に入ると保育園の見学者が殺到します。また、今年は新型コロナウイルスの影響で見学を制限している施設もありますので、保育園見学は早めに予約をして、8月頃から行うことをおすすめします。なお、ご自身の出産予定日などとの兼ね合いも考えて見学の申込をしておくようにしましょう。
必要書類の準備や申込は余裕を持って
翌年4月以降の入所申込のご案内の冊子である『保育施設利用のご案内』は10月1日に発行されます。
そちらに申込に必要な書類や締め切り日などが記載されていますので、よくご確認ください。
就労証明書など、会社に依頼する書類もありますので、早めにご準備ください。
書類の提出は遅くとも締め切りの1週間前までに
申込書類の締め切りは毎年11月下旬です。しかし、書類の間違いや記載内容に不備があるなど、再提出が必要な場合もありますので、申込書類は遅くとも締め切りの1週間前までには提出するようにしましょう。
何を基準に保育園を選べばいい?
いくつか園見学をしたけれど、どの保育園もこだわりがあって、素敵…。では最終的には何を基準に保育園を選べば良いのか、聞いてみました。
基本的な条件を確認する
どんなに素敵な保育園でも、毎日送迎すること・仕事との兼ね合いに無理があっては通うことはできません。まずは基本的なことを確認しましょう。
毎日、自宅から通えるか
保育園は、雨の日や風の強い日も通わなくてはいけません。ベビーカーや子乗せ自転車などの送迎手段を考えた上で、毎日登園することに無理のない園を選ぶようにしましょう。
預けられる年齢・月齢をチェック
特に0歳児は月齢により預入可能な園とそうでない園があります。また、小規模保育事業所では就学前までではなく2歳で卒園となり、再度保育園探しが必要となる施設もあります。
なお、少数ですが、就学前まで預けられない施設は認可保育所にもありますので、何歳(月齢)から何歳まで預けられるのかはよく確認しましょう。
開所時間・延長保育
ご自身のお仕事の状況と、保育園の開所時間をよく確認してください。基本保育時間の終了後は延長保育となり、延長保育料がかかります。なお、早朝保育の時間を時間外保育時間とみなし、延長保育料が必要となる施設もあります。
その上で、夫婦どのように分担し毎日の送迎を行うか、夫婦での送迎が難しい場合、祖父母や兄弟、ファミリーサポートセンター協力会員などのサービスを利用することなども検討しましょう。
施設・保育内容に関すること
基本的な条件がご自身に合致するとわかったら、実際に各保育園の施設・保育内容について確認します。具体的にどんな点をチェックすれば良いのか、聞いてみました。
なお、慣れ保育とは、ママ・パパから離れる初めての経験をするお子さんが保育園に慣れるために、預け入れ当初は短時間から預け始め、徐々に預け入れ時間を長くしていく保育園の取り組みのことです。全ての保育園で実施しています。
立地・施設の整備
実際に見学をして、施設の次の点をチェックしてみてください。
- 子どもが安心して過ごせる生活環境であるか。また、身体を動かすのに十分な広さがあるか。
- 清潔であるか。
- 玩具や絵本はどのようなものがあるか。すぐに遊べる環境になっているか。
- 園庭はあるか。ない場合は代替えとして利用している近所の公園はどこか。
保育内容
- 保育に関する考え方や方針、理念は適切か。
- 保育理念等が体現された保育が提供されているか。
職員・園児の様子
- 園児に優しく接しているか。子どもの声を受け止めているか。
- 園児たちは楽しそうに安心して過ごしているか。
給食
- どのような内容か。栄養のバランスはどんな工夫がされているか。
- 献立に対する考え方はどうか。(食材や特色など)
年間の行事
- 保護者参加の行事の頻度や内容、取り組みはどのようなものか。
持ち物
- オムツの取り扱いについて(持ち帰り、園処理)はどうか。
- シーツ、布団カバー等の取り扱いについてはどうか。
- 家庭で準備するものはどのようなものか。
緊急時の対応
- 緊急時の連絡方法、発熱時の連絡の目安などを確認
慣れ保育
- どのような進め方でどのくらいの期間なのか。
どんな情報を見ておくべき?
杉並区では平成30年から連続して4月入所の待機児童ゼロを達成しています。しかし全ての申込者が第一希望の施設に入所できている訳ではありません。入所申込にあたって、見ておくと参考になる情報をまとめました。
利用申込状況
杉並区ホームページ保育ホッとナビでは、毎年1月下旬頃、4月の一次入所の園別・クラス別の申込者数を公開しています。施設別に入園可能数と合わせて記載しており、大体の倍率を知ることができます。
保育施設別指数一覧
保育ホッとナビでは、昨年度4月入所分の認可保育所等の利用調整について、各園の内定者のうち、最も低い指数を掲載しています。ご自身が申込をしようとする施設について、指数が何点あれば入所できるか、大体の目安にしていただくことができます。
なお、指数は毎年変更を行いますので、10月に発行する『保育施設利用のご案内』で詳細を確認するようにしてください。
保育ホッとナビ 該当ページはこちら
もし一次申込で入所できなかった場合は?
もし入所できなかった場合は仕事を辞めなくてはいけないのでは…と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし杉並区では二次募集や、二次募集でも入所できなかった方向けのフォローを行っており、心配はいりません。
一次申込で入所できなかった場合のその後の手続きについて、聞いてみました。
育児休業を延長する
まずは会社と復職の時期を改めて相談してください。育児休業の延長が許されるのであれば、二次の利用調整時に「育児休業確認書」という書類を提出していただくことにより育児休業を延長する方法があります。
二次募集に申し込む
育児休業を延長できない、またはどうしても4月に復職する必要がある方は、二次募集の締め切り日までに希望園の追加・変更をして入所の可能性を広げてみてください。
二次募集でも入所できなかったとき
二次募集でも入所できなかった場合で、4月に復職を希望する方には保育課が、自宅から通える範囲内(おおむね徒歩25分以内)の入所可能な施設をご紹介しています。
また、この時期は内定者の辞退や在園児の急な退園も多く発生し、追加で内定する方も多くいらっしゃいます。こうしたフォローにより、平成30年4月入所以降は、復職が必要な方が二次募集で入所できなかった場合でも最終的にはどこかの施設に入所ができていますので、ご安心ください。
保育園探しをするパパ・ママに
これから保育園探しをするパパ・ママに向けて、杉並区での保育園探し・保育園との生活について聞いてみました。
安心してお子様との大切な時間を
かつては“保活”というとお子様が産まれた瞬間に始まり、テクニック的なさまざまな情報収集を行うこともありました。しかし、近年、保育施設を整備してきたことにより4月の入所選考では4年連続で待機児童ゼロを実現しています。そのため、まずは、安心して育児休業を取得してお子様との大切な時間を過ごしていただくことをおすすめします。
保育園に入所後は環境の変化で不安な気持ちも出てきます。保護者の方もお子さんが「行きたくない」と泣き出して心配になると思いますが、保育園を信頼してください。保育園と保護者がお子さんの成長をともに見守り楽しい経験をし、成長につなげていってください。
取材を終えて
いつ・何から始めて良いかわからない・保育園ってどんなところかわからない・入れなかったらどうしよう、など、不安に思われる方も、保育園探しの流れやポイントを知ることができたのではないでしょうか。
保育課のお話にもあるように、保育園探しは少し前の、とにかく急いで探すという印象のものとは違ってきており、お子さんのこととご自身の仕事や家庭状況をよく考えた上で、落ち着いて・しっかりと行うことが重要です。
必要な情報収集や手続きは怠らないようにして、素敵な保育園に出会えると良いですね。
すぎラボライター あらゆ。
このページに関するお問い合わせ
子ども家庭部管理課庶務係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0686