ワーク・ライフ・バランスの推進に関する取り組み

 

ページ番号1061880  更新日 令和4年1月20日 印刷 

区では、「わたしらしく あなたらしく だれもが共に認め支えあい いきいきと輝けるまち すぎなみ」を基本理念として掲げた「男女共同参画行動計画(平成30年度~令和3年度)」に基づき、男女共同参画社会の実現に向けて、ワーク・ライフ・バランスの推進をはじめとするさまざまな施策を総合的かつ計画的に進めています。

このたび、区内事業所におけるワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の取り組みの推進を目的として、「ワーク・ライフ・バランス推進ハンドブック」を作成しました。

ワーク・ライフ・バランスってなんだろう?

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)とは、働く人の「仕事」と家庭・育児・介護、地域活動やボランティア活動、趣味や学習などあらゆる個人活動を含む「仕事以外の生活」との調和が取れ、その両方が充実している状態をいいます。
仕事と生活の望ましいバランスは個人によって違い、また、子育て、親の介護を行う時期など、人生のライフステージによっても大きく変わってきます。

ワークライフバランス相乗効果を示すイラスト
ワーク・ライフ・バランス相乗効果の図

「ワーク」と「ライフ」は、相反するものではなく、また、どちらかをより重視するものでもありません。良いライフが良いワークを引き出し、良いワークがあってこそ良いライフが得られるといった、相乗効果をもたらすものです。
「ワーク」と「ライフ」を充実させることで、個人も事業主も幸せになる。これが、ワーク・ライフ・バランスの本質です。

ワーク・ライフ・バランスはなぜ必要?

少子高齢化が進行し人口が減少していくと、これまで以上に、仕事と仕事以外の役割(子育て・介護、地域活動等)の両方を担う人が増えていきます。また、人口減少過程にある日本においては、労働力人口も減少していきます。

労働力を確保するためには、女性や高齢者等の就業機会を拡大し、活躍につなげ、その積極的な活用を図ることが重要となります。また、同時に、働きながら子育てを可能とする「両立支援」を推進していくことも重要です。

仕事以外の役割を抱える多様な人材に活躍してもらうためには、企業における働き方を見直し、多様な働き方を可能とする必要があります。その手段として最適なのが、ワーク・ライフ・バランスの推進だと言えます。

女性や高齢者等の就業機会の拡大、働きながら子育てを可能に

個々の企業・組織にとって、ワーク・ライフ・バランスを推進するための取り組みは、「単なるコスト」などではなく、将来の成長や発展につながる「明日への投資」であり、経営戦略として重要な柱であるとも言われています。

ワーク・ライフ・バランス推進のメリット

ワーク・ライフ・バランスを実現していくためには、働く場としての事業所の理解や取り組みの促進が不可欠です。そこで、事業所がワーク・ライフ・バランスの推進に取り組むメリットについて整理しました。

4つのメリット

1 社員の定着と優秀な人材の確保

少子高齢化の進行に伴い生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が減少していくことにより、職場における人材不足は今後さらに顕著になっていくと予想されます。東京都は全国に比べると減少率は緩やかですが、ワーク・ライフ・バランスの推進は、この問題に対応するための重要な手段の一つです。それは、働きやすい職場には優秀な人材が集まり、そして働き続けてくれる可能性が高くなるからです。
就職活動の際に、(1)長時間残業が当たり前になっていないか?・(2)きちんと休暇が取得できる会社か?・(3)仕事も生活も充実させられる会社か?・といった基準で企業を選ぶ労働者も増加していることから、ワーク・ライフ・バランスを推進することは、優秀な人材の確保にもつながります。

生産年齢人口指数の推移を示す折れ線グラフ。2015年を100とした場合2030年は東京は100.7、全国は89.0、2045年は東京は89.9、全国は72.3。資料は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年度推計)」

2 労働生産性の向上

労働生産性とは、労働者一人あたりの付加価値額をいい、労働の効率性を測る尺度です。
労働生産性が高い場合は、投入された労働力が効率的に利用されていると言えますが、日本は主要先進国の中でも最下位の水準となっています。
ワーク・ライフ・バランスを推進することで、(1)従業員の満足度や仕事への意欲が高まる。(2)限られた時間で仕事を遂行しようとするため、仕事の効率化が図られる。(3)仕事以外の生活の経験を通じて、生活者としての視点や創造性が養われたり、資格を取得したりするなど、従業員の能力が向上する等の効果があるとされており、これらは労働生産性の向上につながります。

先進7か国の1時間当たりの労働生産性を示す棒グラフ。アメリカ:74.7 ドイツ:82.9 フランス:72.2 イギリス:60.0 イタリア:57.9 カナダ:54.8 日本:46.8 資料は公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019年版」

3 コスト削減

過度の長時間労働が心身に悪影響を及ぼすことは明らかですが、ワーク・ライフ・バランスの推進で時間管理を徹底し、長時間残業を減らすことができれば、残業代を削減できるだけでなく、従業員が長時間労働を原因としたメンタルの不調などにより長期の休職となってしまうリスクを低減できます。業務の効率化を推進したことにより生産性が向上し、「コスト削減効果が得られた」という例も多く報告されています。

4 企業イメージの向上

民間企業の調査などでは、「働きやすい会社」「働いてみたい会社」を決める要素として、ワーク・ライフ・バランスに関する項目が多く見られます。
出産・育児・介護支援などのワーク・ライフ・バランスを推進する取り組みが充実している事業所は、「従業員を大切にする会社である」という企業イメージが向上し、「働いてみたい会社」となり、社員の定着と優秀な人材の確保にもつながります。

ワークライフバランスのメリットを簡潔にまとめたイラスト
ワーク・ライフ・バランスのメリットの図

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このページに関するお問い合わせ

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