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更新日 : 2025年1月30日

令和7年杉並区新年賀詞交歓会 区長挨拶(令和7年1月6日)

目次

(注)令和7年(2025年)1月6日開催の「杉並区新年賀詞交歓会」における式辞を掲載したものです。

皆様、明けましておめでとうございます。区長の岸本聡子でございます。
本日はご多用の中、2025年、令和7年の新年賀詞交歓会にお集まりいただき、ありがとうございます。
昨年中は、皆様から区政に多大なるご理解とご支援を頂戴しましたこと、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年賀詞交歓会で挨拶する岸本区長

杉並区長 岸本聡子

さて、昨年の賀詞交歓会を思い返しますと、元日に発生した能登半島地震の直後の状況の中、皆さんとともに被災地に思いを届けたことを思い出します。その後、復興道半ばの9月、能登半島北部は豪雨により再び大きな被害を受けました。昨年は、これ以外にも、8月に初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表されたことも記憶に新しいところです。皆さんにとっても、改めて自然災害の恐ろしさ、災害への備えの重要性について考えさせられた一年だったのではないでしょうか。
被災された皆様に改めてお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興と、平穏な日々に戻られることを心よりお祈り申し上げます。

こうした災害は決して他人ごとではありません。新年特集号の広報すぎなみ1月1日号には、「いざというときのため、今できること」として、ご家庭での防災対策に役立つ情報を掲載し、区内の約33万世帯に全戸配布いたしました。併せて、防災マップと在宅避難ガイドも全世帯にお届けしております。その中には、スマホで簡単に登録でき、災害発生時に情報がすぐに届く、区公式LINEアカウントの登録案内も掲載しています。災害時には正しい情報を入手することが何よりも大切ですので、本日お帰りになりましたら是非LINE登録していただき、ご家族をはじめ地域の方々にもお勧めください。区では今後もLINEによるプッシュ型の情報伝達に力を入れてまいります。

さて、ここで昨年のことを振り返ってみますと、国際情勢においては、ロシアによるウクライナ侵略の長期化、またパレスチナとイスラエル間の紛争の激化という状況から、核兵器使用に対する危機感がこれまで以上に高まるという憂慮すべき情勢となっております。こうした中での「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」のノーベル平和賞受賞は、大きな意義がありました。
杉並区から始まった原水爆禁止署名運動が日本全国、そして世界へと広がり、核兵器反対運動に発展したことで、核兵器禁止条約への道筋ができました。核兵器を二度と使ってはならないという「核のタブー」を訴え続けた被爆者の方々の積年の苦しみと努力がノーベル平和賞という形で世界に評価されたものですが、その思いは、授賞式にも出席した高校生平和大使らの若者にしっかりと受け継がれています。
戦後80年を迎える今年、私たちは原水爆禁止署名運動発祥の地である、この杉並から平和のために考え行動する勇気を次世代と共に創ってまいりましょう。

区政に目を転じますと、昨年7月には、私が区長に就任してから2年が経ち、任期の半分が過ぎました。この間、「対話の区政」を基本姿勢として掲げ、聴っくオフ・ミーティングをはじめ、「気候区民会議」や「参加型予算」、「公民連携プラットフォーム」といった様々なチャンネルを通じて、それぞれの取組に合わせて、様々な層の区民の方々から意見やアイデアを幅広く伺ってまいりました。
私は、地方自治体が担っている仕事の、一番のやりがいと面白さは、地域の中で、区民の皆さんの声に耳を傾けながら、職員とともに公益を目指して共に新たな政策を作り上げていく点にあると思っています。
そうした意味で、昨年は特に、「(仮称)子どもの権利に関する条例」や「子どもの居場所づくり基本方針」の検討のプロセスの中で、区職員が得た経験はかけがえのないものでした。地域の皆さんと一緒にひとつひとつ積み上げる共同作業を通じて、自治体の仕事の面白さを、職員が実感できる場面が多くなることが、区民とともに住民自治の実現を目指す杉並区の底力を上げていく大きな原動力になっていくと信じています。

ここからは、今年取り組む区の重要な施策について触れたいと思います。
まず、子ども政策についてです。本年4月の施行を目指している「(仮称)杉並区子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもが安心して意見を表明しやすい環境や子どもが相談しやすい体制の整備などの取組を進めてまいります。さらに、より良い子どもの居場所づくりを推進するため、これまでの児童館再編の考え方を見直し、現在ある25の児童館を存置するとともに、中学校区に児童館がない地域には新たに整備し、すべての子どもを対象とした居場所として、その機能の強化を図るための検討を行ってまいります。
次に、気候変動対策については、次世代を担う中高生世代を対象に気候変動対策に関するワークショップを開催し、その結果を若い世代からの意見としてまとめ、幅広い世代に向けて発信することなどを通じて、気候変動対策に対する区民一人ひとりの行動変容を促してまいりたいと考えております。
さらに、これまで進めてきた男女共同参画の取組を発展させ、ジェンダー平等の実現に向けた施策の更なる推進を図ってまいります。ジェンダー平等を自分に引き寄せて考えると、自分らしく生きられることだと思います。結婚を望むこと、もしくは望まないこと、子どもを持つこと、持たないことなどの人生における自己決定ができること、多様な選択肢を持てることは、すべての人にとって重要かつ保証されるべき権利です。こうした社会の実現に向け、条例で設置した「杉並区ジェンダー平等に関する審議会」において、区が今後取り組むべき課題や目指すべき未来像など、様々な課題についてご審議いただきたいと考えています。

このほかにも区においては、冒頭申し上げた、防災・減災はもちろんのこと、地域コミュニティ、産業・にぎわい、高齢者、障害者、教育、などをはじめとした様々な地域の課題がございます。本日ここにおいでの皆様お一人おひとりも、区内の産業や経済を盛り上げ、みんなが「助け-助けられる」地域づくりと、共生社会の実現に向けて、日々、地域の中でご尽力くださっていることと思います。
そのことに深く感謝申し上げるとともに、私自身も、それらの課題の一つひとつに真摯に向き合い、その解決に向けた努力を一歩一歩重ねてまいります。

こうした歩みを区民の皆様と共に進めていくためにも、皆様との対話を、今後さらにしっかりと進めていきたいと思っております。そして、区民の皆様の区政への幅広い参画をいただきながら、多様性を認め合い、誰もが安心して生活できる地域社会の実現に向けて全力を尽くしてまいる決意です。
改めまして、本日ご列席の皆様をはじめとする区民、区議会、関係団体等の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

結びにあたり、杉並区の益々の発展と、皆様がお元気で活躍されること、ご参集の皆さまお一人おひとりの幸せを願い、私の年頭のあいさつとさせていただきます。

お問い合わせ先

総務部総務課

電話番号:03-3312-2111

ファクス番号:03-3312-9912

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