がんの予防
がんと生活習慣との関係についての情報を掲載しています
がんは身近な病気です
日本人の2人に1人が一生のうちに何らかのがんになるといわれています。がんは、身近な病気ですが、がんの種類やがんが見つかった時の状態によって病状や経過は異なり、人によってさまざまです。
がんとはどんな病気?
正常な細胞が分裂する時などに、遺伝子に傷が生じることがあります。(変異)これによって無秩序に増えた腫瘍のうち、周囲にしみ込むように広がったり血管などを介して体中のあちこちに新たな塊を作る(転移)のが悪性腫瘍(がん)です。放置すると体に悪い影響をもたらすため、治療が必要になります。
がん細胞は10~20年かけて1センチ程度になり、その後は1~2年程度で2センチ程度になります。その後は進行がんとなって症状が現れてきます。がんは全ての臓器に発生する可能性があり、その種類や状態によって治りやすかったり、治療が難しかったり、発見しづらいことがあります。
がんの予防について
これまでの研究から、がんと生活習慣の間には深い関係があることがわかってきました。生活習慣の改善により、男性のがんの約半分、女性のがんの約3割はがんになる確率を低くすることができると言われています。
5つの健康習慣を実践しましょう(科学的根拠に根ざしたがん予防ガイドラインより)
禁煙する
肺がんをはじめ、食道、すい臓、胃、大腸のがんなど多くのがんに関連します。たばこを吸う人は吸わない人に比べてリスクが約1.5倍高まると言われています。また、たばこの煙にさらされる「受動喫煙」も肺がんの原因となることがわかっています。
節酒する
多量の飲酒でがんのリスクが高くなります。特に肝臓、食道、大腸、乳房のがんと関連があります。また、喫煙者が飲酒すると、がん全体の発症リスクが高くなることがわかっています。女性のほうが男性よりも体質的に飲酒の影響を受けやすく、より少ない量でがんになるリスクが高くなるという報告もあります。飲酒量の目安は1日あたり純アルコール量で23グラム程度とし、飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。
お酒の種類と量 | 純アルコール量 |
---|---|
ビール500ミリリットル | 20グラム |
日本酒1合 | 22グラム |
ワイン120ミリリットル | 12グラム |
焼酎25度1合 | 36グラム |
ウイスキーダブル60ミリリットル | 20グラム |
(参考 厚生労働省生活習慣病予防のための健康情報サイト)
食生活を見直す
減塩する、野菜と果物をとる、熱い飲み物や食べ物はさけることで、胃、食道のがんや食道炎のリスクが低くなります。
1日あたり食塩摂取量の目安 男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満(日本人の食事摂取基準2020年版)
1日あたり野菜摂取量の目安 350グラム(小鉢5皿)
身体を動かす
仕事や運動などで身体を動かす機会が多い人ほどリスクが低くなると言われています。肥満の解消、血統を下げるインスリンの働きの改善、免疫機能の増強などの効果があると考えられています。
適正体重を維持する
がんを含む全ての原因による死因のリスクは、太りすぎでも痩せすぎでも高くなることがわかっています。肥満によりインスリンが十分に働かなくなることや、痩せすぎによる免疫機能の低下や抗酸化物質の不足によるものと考えられています。特に閉経後の肥満は乳がんのリスクになることが報告されています。
これらの生活習慣は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病予防にもつながります。
感染
感染もがんの主要な原因です。いずれも感染したら必ずがんになるわけではありませんが、それぞれの感染の状況に応じた対応をとることで、がんを防ぐことにつながります。
ウイルス・細菌 | がんの種類 |
---|---|
B型・C型肝炎ウイルス | 肝がん |
ヘリコバクター・ピロリ菌 | 胃がん |
ヒトパピローマウイルス(HPV) | 子宮頸がん |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1) | 成人T細胞白血病・リンパ腫 |
自分でできる乳がん自己検査について
ブレスト・アウェアネスをご存じですか?日ごろから、自分の乳房の状態を知り、変化がないか意識する生活習慣のことです。
乳がんは30歳代後半から増加します。自分で見つけられる場合もあって、早期に発見・治療をすれば身体への影響も少ないことが多いです。
詳しくは東京都のサイトをご覧ください。
杉並区のがん検診について
検診は、症状がないうちに定期的に受けることが大切です。
詳しくはこちらをご覧ください。
がんに関する相談
がん相談支援センター
全国の「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」などに設置されている、がんに関する相談窓口です。誰でも無料で利用することができます。
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