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更新日 : 2024年8月16日

高井戸東遺跡 【遺跡】(高井戸東3丁目7番5号)

目次

高井戸東遺跡は、現在の高井戸市民センター及び清掃工場を中心に広がる、日本を代表する旧石器時代の遺跡です。
昭和51年(1976年)、清掃工場建設に伴う区道付け替えのために実施された発掘調査を皮切りに、これまで9度の調査が行われています。遺物は富士山の火山灰が堆積してできた関東ローム層から出土しました。出土した石器は、槍先や動物の肉類を切るのに用いるナイフ形石器、物を削ったり皮をなめしたりする掻器(そうき)といった道具類です。その中でも局部磨製石斧(きょくぶませいせきふ)と呼ばれる石製の斧が出土したことは注目されます。この斧は石を打ち割って作った斧の刃部に磨きをかけてあるのが特徴です。出土した層の年代から約32,000年前頃のものと推定されます。
出土遺物は、旧石器時代の人々の生活をうかがうことができる貴重な資料として、杉並区指定有形文化財(考古資料)となっています。
本遺跡は、神田川のような小河川流域にありながら都内でも最大級の旧石器時代遺跡です。武蔵野台地上での標式的な遺跡であり、杉並区における旧石器時代発掘調査の出発点となった遺跡としても貴重です。

高井戸東遺跡出土石器
高井戸東遺跡出土石器

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