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ページID : 7429
更新日 : 2024年8月22日
慶安寺 【寺院】(梅里1丁目4番24号)
目次
当寺は、月高山と号する曹洞宗の寺院で、本尊は昭和41年(1966年)に開眼した転法輪の木造釈迦如来坐像です。
「御府内備考続編(ごふないびこうぞくへん)」によれば、江戸下谷池之端(現・台東区池之端)に、高山全得(本寺白泉寺5世)を開山、然通堯廓(ねんつうぎょうかく)を開基として、寛永4年(1627年)に開創されました。
上野山の紅葉が不忍池(しのばずのいけ)に映る景色を望むことのできる場所に位置していたことから、紅葉寺とも称されました。また、境内の霊験あらたかな秋葉社への参詣人も多かったことから、門前は秋葉横丁ともいわれました。
当寺には、大名旗本が多く帰依し、特に江戸初期の老中阿部豊後守忠秋は、開創時の本尊であった虚空蔵菩薩や邸内にあった秋葉社を寄進するなど信仰が厚く、阿部家による信心は明治維新まで続いたと伝わります。
しかし、池之端は湿気が多いため、伽藍(がらん)の腐食も激しく、墓地にも適さなかったことから、大正2年(1913年)に、当地へ移転しました。
昭和20年(1945年)5月25日の大規模な空襲によって伽藍は全焼し、古記録・什宝も焼失しましたが、昭和41年(1966年)に近代的な伽藍が復興されています。
墓地には、杉田玄白ら4名と共に、「解体新書」の翻訳にあたった江戸中期の蘭学者、前野良澤の墓があり、昭和62年(1987年)に、杉並区の史跡に登録されました。なお、かつては良澤の遺品なども伝わっていましたが、戦災のため、残念ながら焼失してしまいました。
この他に、寛保2年(1742年)銘地蔵菩薩坐像などの文化財があります。
お問い合わせ先
教育委員会事務局生涯学習推進課文化財係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話番号:03-3312-2111(代表)
ファクス番号:03-5307-0693
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