【令和2年度をもって事業終了】前立腺がん検査

 

ページ番号1070282  更新日 令和5年7月10日 印刷 

令和2年度をもって杉並区前立腺がん検査事業は終了しました。主な理由は以下のとおりです。

  • 前立腺がん検査は、国のがん検診の指針(注1)に位置付けられておらず、また、「東京都生活習慣病検診管理指導協議会がん部会通知」(注2)が発出されており、国のがん検診の指針以外の検診を実施している場合は見直すよう求められているため。
  • 「令和2年度第2回杉並区がん検診精度管理審議会」において、「前立腺特異抗原(PSA)検査は、診療として用いるには有用な検査ではあるが、対策型がん検診(注3)としての死亡率減少効果の有無は不明(証拠が不十分)であることから、杉並区前立腺がん検査事業は、廃止することが妥当」との意見を受けたため。
    その理由としては、がん検診は命に係わるがんを早期発見・早期治療することで死亡率を減少させることが大きな目的ですが、前立腺がんは進行が非常にゆっくりのため、早期発見・早期治療を目指す対策型がん検診には馴染まない面があります。PSA検査を病気の疑いや治療の経過を見るために診療で用いるのと、健康な人を対象としたがん検診で用いるのとではその目的が異なります。PSA検査は診療として用いるには有用な検査ですが、対策型がん検診として効果があるかどうかは不明とされています。従って、死亡率減少効果の有無を判断する証拠が現時点では不十分であるため、現在のところ集団を対象とした対策型がん検診としては推奨されていないことから、杉並区前立腺がん検査事業を廃止するとしています。

(注1)「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(健発第0331058号平成20年3月31日厚生労働省健康局長通知)におけるがん検診の種類は、胃がん検診、子宮頸がん検診、肺がん検診、乳がん検診、大腸がん検診とされている。
(注2)「令和元年東京都生活習慣病検診管理指導協議会がん部会における意見について」(2福保保健第432号令和2年8月3日 東京都福祉保健局保健政策部長通知)
(注3)対策型がん検診とは、がん死亡率の減少を目的とし、対象となる区民が検診による利益を公平に受けられるよう、公共施策として導入するものです。この考え方に基づき区が行うがん検診は、研究の蓄積とその科学的検証を通じて、利益(メリット)と不利益(デメリット)の程度を比べて、「効果が確かめられた方法」で行うこととされています。

 

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