有機フッ素化合物(PFAS)について

 

ページ番号1091289  更新日 令和6年12月10日 印刷 

有機フッ素化合物(PFAS)とは

有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」(ピーファス)と呼びます。

その中で、PFOS(ピーフォス。ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ピーフォア。ペルフルオロオクタン酸)は、半導体用反射防止剤や界面活性剤等、幅広い用途で使用されてきましたが、難分解性のほか、高蓄積性、長距離移動性といった性質があり、環境への排出が継続された場合の将来への影響を未然に防止するために、現在では国内での使用・製造や輸入が原則禁止されています。

東京都では、水道水の水質管理や地下水調査など東京都の取り組みをとりまとめるとともに、「PFOS、PFOAに関するQ&A集(環境省、令和5年7月)」なども参考に、よくある質問についても記載した資料「有機フッ素化合物に関する東京都の取組」を作成しています。

人の健康への影響について

ヒトに対して、免疫系、血清中コレステロール、肝臓、生殖、腎臓がん・精巣がん、甲状腺ホルモンなどへの影響が指摘されていますが、どの程度の量や濃度でどのような影響を及ぼすかについては、現時点で必ずしも明らかとはなっていません。そのため、現在も国際的にさまざまな知見に基づく検討が進められています。

規制について

国内で、PFOS及びPFOAの摂取が主たる要因とみられる個人の健康被害の事例は確認されていませんが、令和2年4月1日、当時の科学的知見に基づき安全側に立った考え方を基に、厚生労働省では水道水におけるPFOS、PFOAを水質管理目標設定項目に位置付け、暫定目標値をPFOS及びPFOAの合算値で1リットル当たり50ナノグラムに定め、飲料水中のPFOS、PFOAが暫定目標値を超えることがないように水道事業者等による管理をお願いしています。

また、同年5月28日、環境省においてもPFOS、PFOAを人の健康の保護に関する要監視項目に位置付け、公共用水域及び地下水における暫定指針値をPFOS及びPFOAの合算値で1リットル当たり50ナノグラムに定めました。

専門家会議の設置について

国や都等が行った地下水の調査では、都内の一部地点においても、暫定指針値を超えるPFOS・PFOAが検出されています。

全国において局地的に比較的高濃度が検出された地域の関係自治体や地元住民からその影響に関する不安や、目標値や基準値の検討等の対策を求める声が上がっています。この状況を受け、国では国民への分かりやすい情報発信を通じて国民の安全・安心に資することを目的として「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」を設置し、PFASに関する国内外の最新の科学的知見や国内での検出状況の収集・評価を行い、これらを踏まえた科学的根拠に基づくPFASに対する総合的な対応を検討しています。

東京都の令和5年度地下水中の水質測定結果について(PFOS・PFOA)

都環境局が行った水質汚濁防止法に基づく令和5年度地下水の水質測定では、区内の地下水から暫定指針値を超過する値は確認されませんでした。都環境局では、PFOS・PFOAについて、令和3年度から都内を260ブロックに分けて4年で一巡する計画としていましたが、令和5年度は令和6年度分を前倒しをして調査し、3年で全体を把握しました〔調査結果については、「都内地下水におけるPFOS及びPFOA等の調査結果について(東京都環境局ホームページ)(外部リンク)」に掲載しています〕。令和6年度は、都内全域となる260ブロックを1年間で調査していきます。

なお、都水道局が令和4年度及び令和5年度に杉並浄水所(杉並区善福寺3丁目28番5号)内に設置している井戸の水質検査を行ったところ、PFOS等の検出を確認しています。この井戸は、平成28年12月に大腸菌が検出されたため取水を停止しており、現在も水道水に使用されていません。

水道水については、PFOS、PFOAが国の定める暫定目標値を超えることがないように、水道事業者等による管理が徹底されています。

地下水(井戸水)の飲用はお控えください

井戸水は、水源や水路の状況が不明であり、水道法に基づいた浄水処理及び消毒、水質検査等が行われていないため、細菌や有害物質が含まれている可能性があります。
一方、水道水は、水道法で定められた水質基準を満たす安全な水が供給されています。

飲用には水道水を使用し、井戸水は散水など飲用以外の用途で使用しましょう。

東京都のPFOS等に関する支援事業

PFOS等含有泡消火薬剤の転換促進事業

東京都では、都内の新たなPFOS排出リスクの低減を目的として、都内のPFOS含有消火薬剤の交換を進める事業を開始しました。 

都内に駐車場を有する事業者等を対象に、PFOS含有泡消火薬剤を交換する際の新しい消火薬剤の購入費及び撤去した消火薬剤の処理費などを補助します。

詳細は以下をご覧ください。

問い合わせ先

PFASに関する電話相談窓口

東京都保健医療局でPFASに関する相談窓口を開設しています。
電話:03-5989-1772
受付時間:月曜日~金曜日の午前9時~午後5時(国民の祝日及び年末年始を除く)

区部の水道水に関すること

東京都水道局浄水部浄水課
電話:03-5320-6448
受付時間:月曜日~金曜日の午前9時~午後5時(国民の祝日及び年末年始を除く)

井戸水の利用に関すること

杉並保健所生活衛生課環境衛生担当
電話:03-3391-1991(代表)
受付時間:月曜日~金曜日の午前8時30分~午後5時(国民の祝日及び年末年始を除く)

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このページに関するお問い合わせ

環境部環境課公害対策係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-3312-2316